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雇用保険の求職者給付

文責 社会保険労務士 松井 宝史 最終更新日:2021.09.05

がんの就労支援サイトをご覧いただきありがとうございます。

退職となった時の雇用保険の求職者給付の情報を解説していきます。

どのくらいの期間、どのくらいもらえるか分かるようにします。

求職者給付

基本手当

賃金日額

賃金日額の原則的算定方法は、下記のようになっています。

(1)賃金日額=算定対象期間において被保険者期間として計算された最後の6か月の賃金の総額÷180

賃金の総額には、臨時に支払われる賃金、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)は含まれません。

日給、時間給、出来高制その他の請負制によって定められている場合は、下記のように最低保証があります。

(2)賃金日額=算定対象期間において被保険者期間として計算された最後の6か月の賃金の総額÷最後の6か月に労働した日数×0.7

これ以外として、賃金の一部が月、週その他一定の期間によって定められている場合は、下記のようになります。

(3)賃金日額=最後の6か月間の月給・週給等の部分の総額÷その期間の総日数+最後の6か月間の日給等の総額÷最後の6か月に労働した日数×0.7

賃金日額の下限額・上限額

(1)から(3)の方法により算定した賃金日額が、次の①の額を下回るときはその額を、②の額を超えるときはその額を、それぞれ賃金日額とします。

①賃金日額の下限額

賃金日額の下限額(基本手当の日額の下限額)

2,574円(2,059円)

②賃金日額の上限額

受給資格に係る離職日における年齢

賃金日額の上限額(基本手当の日額の上限額)

30歳未満

13,700円(6,850円)

30歳以上45歳未満

15,210円(7,605円)

45歳以上60歳未満

16,740円(8,370円)

60歳以上65歳未満

15,970円(7,186円)

介護・育児のための休業又は勤務時間短縮措置に係る賃金日額の特例

受給資格者がその対象家族をかいごするための休業若しくは小学校就学の始期に達するまでの子を養育するための休業をした場合又は当該受給資格者についてその対象家族の介護若しくは小学校就学の始期に達するまでの子を養育に関して勤務時間の短縮が行われた場合であって、かつ、当該受給資格者が特定受給資格者又は特定理由離職者である場合については、それぞれ、これらの休業開始前又は当該勤務時間短縮前の賃金日額と離職時の賃金日額とを比較して高い方の額に基づいて基本手当の日額を算定します。

基本手当の日額

基本手当の日額の算定方法は下記のようになります。

基本手当の日額=賃金日額×厚生労働省令で定める率

原則50%~80%、離職日に60歳以上65歳未満の者は45%~80%

離職の日の年齢

賃金日額

給付率

60歳未満

2,574円以上5,030円未満

80%

5,030円以上12,390円未満

80%~50%

12,390円以上

50%

60歳以上65歳未満

2,574円以上5,030円未満

80%

5,030円以上11,140円未満

80%~45%

11,140円以上

45%

 

基本手当の給付日額(所定給付日数)

定年、契約期間満了や自己都合退職の方

被保険者であった期間

10年未満

10年以上20年未満

20年以上

65歳未満

90日

120日

150日

障がい者等の就職困難者

被保険者であった期間

1年未満

1年以上

45歳未満

150日

300日

45歳以上65歳未満

360日

倒産、解雇等で離職された方

被保険者であった期間

1年未満

1年以上5年未満

5年以上10年未満

10年以上20年未満

20年以上

30歳未満

90日

90日

120日

180日

該当なし

30歳以上35歳未満

120日

180日

210日

240日

35歳以上45歳未満

150日

240日

270日

45歳以上60歳未満

180日

240日

270日

330日

60歳以上65歳未満

150日

180日

210日

240日

 

支給の開始と期間
離職理由

解雇、定年、契約期間満了で離職

自己都合、懲戒解雇で離職

支給の開始

離職票を提出し、求職の申込みをしてから7日間の失業している日(待期)が経過した後

離職票を提出し、求職の申込みをしてから7日間の失業をしている日(待期)+2か月又は3か月(給付制限)が経過した後

受給期間

離職の日の翌日から1年間
1年の間に所定給付日数を限度として支給します。受給期間を過ぎてしまうと、給付日数が残っていても支給されません。

「給付制限期間」が2か月に短縮されました。(令和2年10月1日から適用)

令和2年10月1日以降に離職された方は、正当な理由がない自己都合により退職した場合であっても、5年間のうち2回までは給付制限期間が2か月となります。

基本手当を受けるには、原則として4週間に1回の認定日に、失業の認定を受ける必要があります。

技能習得手当(受講手当、通所手当)

技能習得手当について

技能習得手当とは、受給資格者が積極的に公共職業訓練等を受ける条件を整え、その再就職を促進するため、受給資格者が公共職業安定所長又は地方運輸局長の指示により公共職業訓練等を受講する場合に基本手当とは別に受けられるものです。

技能習得手当には以下のとおり、受講手当と通所手当の2種類があります。

受講手当について

受講手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に支給されます。

支給の対象となるのは、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練等を受けた日です。

受講手当の日額は500円です。

受講手当の上限額は20,000円です。

通所手当について

通所手当は、受給資格者の住所又は居所から公共職業訓練等を行う施設へ通所するために交通機関、自動車等を利用する場合に支給されます。

通所手当の月額は通所方法によりますが、最高42,500円までです。

支給対象にならない日がある月については日割により減額して支給されます。

技能習得手当の受給手続

技能習得手当の受給資格者は、公共職業安定所長の指示により公共職業訓練等を受けることになったとき、すみやかに、「公共職業訓練等受講届」及び「公共職業訓練等通所届」に受給資格者証を添えて管轄公共職業安定所長に提出します。

技能習得手当の支給を受けるためには、上記の手続きをした上で失業認定の日に公共職業訓練等受講証明書に受給資格者証を添えて管轄公共職業安定所に提出することが必要です。

寄宿手当

寄宿手当について

寄宿手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるために、家族(その者により生計を維持されている同居の親族)と別居して寄宿する場合に支給されます。

対象となる期間は公共職業訓練等を受けている期間のうち上記家族と別居して寄宿していた期間です。

寄宿手当の月額は10,700円です。

受給資格者が家族と別居して寄宿していない日等、支給対象とならない日がある月については日割により減額して支給されます。

婚姻の届出はしていないが事実上その者と婚姻と同様の事情にある者を含みます。

寄宿手当の受給手続

受給資格者は公共職業安定所長の指示により公共職業訓練等を受けることになったとき、すみやかに、「公共職業訓練等受講届」及び「公共職業訓練等通所届」に受給資格者証を添えて管轄公共職業安定所長に提出します。

寄宿手当の支給を受けるためには、上記の手続きをした上で失業認定の日に公共職業訓練等受講証明書に受給資格者証を添えて管轄公共職業安定所に提出することが必要です。

傷病手当

傷病手当について

傷病手当とは、受給資格者が離職後、公共職業安定所に来所し、求職の申込みをした後に15日以上引き続いて疾病又は負傷のために職業に就くことができない場合に、その疾病又は負傷のために基本給付の支給を受けることができない日の生活の安定を図るために支給されるものです。

(14日以内の疾病又は負傷の場合には基本手当が支給されます。)

傷病手当の日額は基本手当の日額と同額です。

30日以上引き続いて疾病又は負傷のために職業に就くことができないとき受給資格者の申出によって、基本手当の受給期間を最大4年間まで延長できます。

受給期間を延長した後、その延長理由と同様の疾病又は負傷を理由として傷病手当の支給を申請したときの支給日数は、その受給期間の延長がないものとした場合における支給できる日数が限度となります。

疾病又は負傷について他の法令により行われる類似の給付を受ける日については支給されません。

傷病手当の受給手続

職業に就くことができない理由がやんだ後における最初の認定日までに居住地を管轄する公共職業安定所で傷病の認定を受けなければなりません。

なお、傷病手当支給申請書は本人以外の代理人による提出又は郵送によっても差し支えありません。

高年齢者求職者給付金

高年齢求職者給付金について

高年齢被保険者が失業した場合、一般の被保険者の場合と異なり、被保険者であった期間に応じ基本手当日額の30日分又は50日分に相当する高年齢求職者給付が支給されます。

高年齢被保険者とは、65歳以上の被保険者であって、短期雇用特例被保険者や日雇労働被保険者とならない方をいいます。

高年齢求職者給付金の受給要件について

高年齢被保険者が高年齢求職者給付金の支給を受けるには、住居地を管轄する公共職業安定所に来所し、求職の申し込みをしたうえ、高年齢受給資格の決定を受けなければなりません。

この決定において高年齢受給資格が認められるには高年齢被保険者であって以下の要件を満たす場合に限られます。

離職により資格の確認を受けたこと。

労働の意志及び能力があるにもかかわらず職業に就くことができない状態にあること。

算定対象期間(原則は離職前1年間)に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること。

被保険者期間の計算方法は一般の被保険者と同様です。

高年齢求職者給付金の支給について

高年齢求職者給付金は失業認定を行った日に支給決定されます。

失業認定は一般の受給資格者の場合とは異なり1回限りです。

支給額は、被保険者であった期間に応じて次の表に定める日数分の基本手当の額に相当する額とされています。

被保険者であった期間

1年未満

1年以上

高年齢求職者給付金の額

30日分

50日分

基本手当日額は、被保険者期間として計算された離職前の6ヶ月間に支払われた賃金を基礎として計算されます。

特例一時金

特例一時金について

特例一時金とは、季節的に雇用されている者等を短期雇用特例被保険者として、一般の被保険者と区別して給付されるものです。

このような一時金制度をとっているのは、これらの短期雇用特例被保険者は一定の期間ごとに就職と離職を繰り返すため、一般の被保険者への求職者給付より一時金制度とすることのほうがその生活実態により即しているからです。

特例一時金の受給要件について

短期雇用特例被保険者が特例一時金の支給を受けるには、住居所を管轄する公共職業安定所に来所し求職の申し込みをした上で、特例受給資格の決定を受けなければなりません。

その決定において特例受給資格が認められるには、短期雇用特例被保険者であって以下の要件を満たす者に限られます。

離職により資格の確認を受けたこと。

労働の意思及び能力があるにもかかわらず職業に就くことができない状態にあること。

算定対象期間(原則は離職前1年間)に被保険者期間が通算して6か月以上あること。

※ 被保険者期間の計算は一般の被保険者、又は高年齢被保険者と異なり、一歴月中に賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上又は賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上ある月を被保険者期間1か月として計算します。

特例一時金の支給について

特例一時金の支給は失業認定を行った日に行われます。

特例一時金の額は特例受給資格者を一般被保険者とみなして計算した基本手当の日額の30日分とされています(ただし、当分の間は暫定措置で40日分となります)。

ただし、失業認定があった日から受給期限日までの日数が30日(ただし当分の間は暫定措置で40日)未満であるときは特例一時金の額はその日数分となります。

離職の日の翌日から起算して6か月後の日

日雇労働者求職者給付金

日雇労働求職者給付金について

雇用保険では、日雇労働被保険者について、一般被保険者とは異なる制度を設け、日雇労働被保険者が失業した場合には、その雇用形態に即した求職者給付を支給することとしています。

日雇労働被保険者について

日雇労働者とは、日々雇い入れられる者及び30日以内の期間を定めて雇い入れられる者のことをいいます。

日雇労働者のうち、下記の要件のいずれかに該当する者が日雇労働被保険者になります。

適用区域(特別区もしくは公共職業安定所の所在する市町村の区域(厚生労働大臣が指定する区域は除かれます。)または厚生労働大臣が指定する隣接市町村の全部または一部の区域。)内に居住し、適用事業に雇用される者

適用区域外に居住し、適用区域内の適用事業に雇用される者

適用区域外に居住し、適用区域外の適用事業で、日雇労働の労働市場の状況その他の事情に基づき厚生労働大臣が指定したものに雇用される者

上記1~3に該当しない日雇労働者であっても、適用事業に雇用される場合は、その者の住所又は居所を管轄する公共職業安定所長の許可を受けて被保険者となることができます

なお、直前2か月の各月に同一事業主に18日以上雇用された場合及び同一事業主に継続して31日以上雇用された場合は、原則として、一般保険者として取り扱われます。

上記要件に該当する日雇労働者は、その要件に該当するに至った日から5日以内に居住地を管轄する公共職業安定所長に届出をしなければなりません。

この届出によって公共職業安定所長から日雇労働の実態があるなど日雇労働被保険者であると確認された場合には、日雇労働被保険者手帳が交付されます。

日雇労働被保険者について

失業した日雇労働被保険者は、失業の日の属する月の前2月において通算して26日分以上の印紙保険料が納付されている場合に、公共職業安定所において失業認定を行った上で、日雇労働求職者給付金が支給されます。

※補足7 日雇労働被保険者は事業主に使用されたときはその都度、雇用保険印紙の貼付を受けるために、所持する日雇労働被保険者手帳を事業主に提出しなければなりません。

事業主は、日雇労働被保険者を使用した場合には、その者に賃金を支払う都度、その使用した日数に相当する枚数の雇用保険印紙をその使用した日の被保険者手帳における該当日欄にはり、消印しなければなりません。

給付金の日額は直前2か月の手帳に貼付された雇用保険印紙の枚数等により定められています

その月に支給できる日数の上限は、直前2か月の手帳に貼付された雇用保険印紙の枚数により13日から17日までの範囲で定められています。

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