適応障害の労災保険申請認定事例
文責 社会保険労務士 松井 宝史 2025.03.28
適応障害で労災保険認定事例(仲間外し)
労災認定事例
S様 50歳代
会社の中で役員から無視等の嫌がらせを受けて頭痛が続くようになった方から相談を受けました。
その方は、その後メンタルクリニックを受診し、「適応障害」の診断が出ました。
役員からの嫌がらせが1月から続いていて、夏にメンタルクリニックを受診したそうです。
その方と面談をして、パワハラによる労災保険申請をしようということになりました。
休業が発生していましたので、休業補償給付の申請をすることになりました。
メンタルクリニックも休業補償給付申請書の証明を快くしてくれることになりました。
休業補償給付の申請書と一緒に「申立書」を添付して申請となります。
申立書の作成は、S様と打ち合わせをしっかりして作成のお手伝いと内容のチェックをしていきました。
パワハラのエピソードもいくつかあり、発病前6か月の間にありました。
申立書は、パワハラした人の名前と、パワハラの目撃者の名前を記載して提出しました。
会議において役員からの無視については、どの会議で無視があったかを時系列にまとめました。
具体的な嫌がらせの内容と、出席した人の名前も記載をしました。
また、併せて休職届の理由書も一緒に添付しました。
休業補償給付申請書の会社印や出勤簿、賃金台帳の取り付けも愛知労務で行いました。
S様のお勤めの会社の総務部長様宛に、委任状と休業補償給付申請書を送付させていただきました。
休業補償給付の申請なので、休業が発生する前の3か月間の出勤簿と賃金台帳です。
会社側としては、会社印の押印(大分前のことなので、このころは会社印が必要でした)ができない理由書が愛知労務まで送られてきました。
今までたくさんの精神疾患の労災申請を行ってきましたが、今回も会社側の協力は得られませんでした。
理由書の内容は、「災害の原因及び発生原因の欄にある説明だけでは、弊社として本書類に押印するか否か判断しかねます。」と書かれていました。
その送られてきた書類も申立書と一緒に労働基準監督署に提出しました。
その後2か月ぐらい経ってから、S様のヒヤリングが労働基準監督署でありました。
事前に何をきかれるかを愛知労務と打ち合わせをしてS様は労働基準監督署のヒヤリングに臨まれました。
労災認定が決定したのは、申請してから10か月ほど経ってからでした。
精神疾患の労災保険申請で決定が出るのは、何カ月もかかります。
労災認定が決定してからは、治療費などの労災保険への切り替え手続きがたくさんあります。
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