適応障害になった時の労災保険申請の仕方

いじめやパワハラ等で適応障害になった時の労災保険申請の仕方

文責 社会保険労務士 松井 宝史 2025.04.21

自分で申請にチャレンジしてみましょう

いじめやパワハラ等で適応障害になった時の労災保険申請の仕方を解説します。

会社でのいじめやパワハラ等が原因で適応障害になったと思った時は、労災保険の申請を考えてみましょう。

会社を長期に渡って休むことになった時は、労災申請をすべきだと思います。

適応障害で欠勤が続いて、休職扱いになってしまうと、会社の就業規則によって、私傷病の場合は、ある一定期間が過ぎると自然退職となってしまいます。

休職が労災保険申請で労災認定されると、休職している間の「自然退職」は無くなります。

労災保険申請の仕方

実際に愛知労務が行っている方法を説明します。

自分で申請できる方は、この手順に従って申請をしてみてください。

まず、申立書をダウンロードして、記入します。

申立書(精神障害用)ワード

 

鉛筆で下書きをして、あとで清書して提出しましょう

①精神的な症状はいつ頃から始まりましたか。

この部分はとても大事な部分です。

②その症状を含めて、どのような症状がどの位続いたのかについてできるだけ詳しく教えてください。
また、病院に行くことになったきっかけについても教えてください。

精神障害の労災認定の要件の「認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月間に、業務による強い心理的負荷が認められること」の基準日を特定するのに使われていきます。

この基準日前6か月間に、どのようないじめやパワハラ等があったかが労災認定に影響してきます。

精神障害が発症してからのいじめやパワハラ等は評価されません。

③現在の精神症状に関する治療の経緯を教えてください。(病院を変わっている場合は、すべてを教えてください)

これは、後日、労働基準監督署が「同意書」で健康保険証の治療歴を調べますので、ありのままを書いてください。

④精神障害の発病前おおむね6か月の間に仕事の関係であなたが体験した出来事について、一覧表に記入してください。

具体的な内容については、別紙に記載して提出して下さい。

時系列で記入するのが一番いいと思います。

精神障害の労災認定は、現在8か月程かかっています。

ですので、申立書の作成は、慌てずしっかり書いてください。

いじめやパワハラ等が繰り返しあったことが、「心理的負荷の強度が強」になる要素となっています。

いじめがあった内容といつあったか、それを知っている会社の社員の名前を必ず記載してください。

後ほど、労働基準監督署の担当官が、会社のその人に聞取りして確認を取っていきます。

申立書の記入が終わったら、労災保険の給付の申請をします

労災保険の給付の申請をして、はじめて労働基準監督署が労災の審査に取り掛かってくれます。

そのためのいい方法は、労災保険の様式第7号(1)療養費・コルセット等装具・診断書料の請求で申請する方法です。

主要様式ダウンロードコーナー (労災保険給付関係主要様式)

(へ)移送費の個所を記入し「医師又は歯科医師等の証明」の欄をクリニックで証明してもらいます。

2つ以上通院している場合は、どこかの病院で証明をもらってください。

会社の証明欄や③労働保険番号欄は、会社に証明をお願いしてみてください。最初から、労災申請は認めない、と言われていましたら、そのことを書面にして添付すれば大丈夫です。

通院内訳書に必要事項を記入して、様式第7号(1)に添付することになります。

うつ状態がひどくて気持ちが落ち込んでいる場合は、ご家族や友人に手伝ってもらいましょう。

通院内訳書の「1.請求期間」は、1回だけメンタルクリニックに通院した場合でも大丈夫なので、早めに申請を試みてみましょう。

労災に認定されるかどうかの審査期間は、8か月以上かかっていますので、申請後は気長に待ちましょう。

転職を決意した場合は、仕事探しをしていきましょう

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