脳梗塞での労災保険申請(業務上の疾病について)
文責 社会保険労務士 宮本 麻由美 2026.02.08
業務による明らかな負荷や長時間労働により、脳疾患が発症した場合の業務上の疾病について説明をします。
この業務上との因果関係が重要となります。
業務上の疾病について
業務との聞に相当因果関係が認められる疾病については、労災保険給付の対象となります(これを「業務上疾病」といいます)。
業務上疾病とは、労働者が事業主の支配下にある状態において発症した疾病ではなく、事業主の 支配下にある状態において有害因子にさらされたことによって発症した疾病をいいます。
例えば、労働者が就業時間中に脳出血を発症したとしても、その発症原因となった業務上の理由が認められない限り、業務と疾病との聞に相当因果関係は成立しません。
一方、就業時間外における発症であっても、業務による有害因子にさらされたことによって発症したものと認められれば、業務と疾病との聞に相当因果関係が成立し、業務上疾病と認められます。

一般的に、労働者に発症した疾病について、次の3要件が満たされる場合には、原則として業務上疾病と認められます。
①労働の場に有害因子が存在していること
業務に内在する有害な物理的因子、化学物質、身体に過度の負担のかかる作業、病原体などの諸因子を指します。
②健康障害を起こしうるほどの有害因子にさらされたこと
健康障害は、有害因子にさらされるととによって起こりますが、その健康障害を起こすに足りる有害因子の量、期間にさらされたことが認められなければなりません。
③発症の経過および病態が医学的にみて妥当であること
業務上の疾病は、労働者が業務に内在する有害因子に接触するととによって起とるものなので、少なくともその有害因子にさらされた後に発症したものでなければなりません。
しかし、業務上疾病の中には、有害因子にさらされた後、短期間で発症するものもあれば、相当長期間の潜伏期聞を経て発症するものもあり、発症の時期は有害因子の性質や接触条件などによって異なります。
したがって、発症の時期は、有害因子にさらされている間またはその直後のみに限定されるものではありません。
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