労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集(客観的記録がない時間の評価や休憩と手待時間をどう評価するか)
文責 社会保険労務士 宮本 麻由美 2026.02.15
今までに手掛けた労災申請で厚生労働省のサイトの労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集を解説しました。
どうぞ、労災保険の申請にお役立ててください。
また、分からないことありましたらご遠慮なくお問合せください。
労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集
令和3年3月 厚生労働省労働基準局補償課監修
事例:いわゆる持ち帰り残業は労働時間に該当するか。
トラック運転手の過重労働による脳疾患の相談を最近たくさん受けるようになりました。
客観的記録がない時間の評価や休憩と手待時間をどう評価するかが、労災認定のポイントになると考えています。
厚生労働省発表の資料をご紹介したいと思います。
基補発 0330 第1号 令和3年3月 30 日 都道府県労働局労働基準部 労災補償課長 殿 厚生労働省労働基準局補償課長
労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集の活用について(抜粋)
このため、今般、別添のとおり、「労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例 集」を作成したので、脳・心臓疾患及び精神障害事案の労災認定に活用し、今後、 一層適切な労働時間の認定に努められたい。
https://www.mhlw.go.jp/content/000900451.pdf
参考事例集(目次) 事例1 トレーラー運転手【脳・心臓疾患事案:業務上】 客観的記録がない時間の評価・休憩と手待時間
事例1 脳・心臓疾患事案(トレーラー運転手)
〇 労働時間認定のポイント(客観的記録がない時間の評価・休憩と手待時間)
・ 荷積み、荷下ろしはトレーラー運転手の通常の業務であり、当該業務に従事していた 時間は労働時間に該当する。
ただし、本事例においては、荷積み、荷下ろしを行った場所は判明しているものの、タコグラフ等の記録には荷積み、荷下ろしに要した時間の記録がなく、客観的な記録を 基に荷積み、荷下ろしに要した時間を特定することができなかった。
荷積み、荷下ろしは当然に発生する業務であることから、営業所長及び同種労働者である同僚運転手に聴取し、各所における荷積み、荷下ろし時間の申述を得て、その申述内容が概ね同程度の時間数を要するものであったことから、事業場関係者の申述を基に、荷積み、荷下ろし時間を推計した。
・ 畿内物流センターで荷積み待ちが生じていた。
当該荷積み待ちについて、営業所長及び同僚運転手に聴取したところ、荷の準備ができるまで待機になっていたこと、担当者から連絡が来ればすぐに荷を積めるようにしておかなければならなかったこと、待機中、車内では自由に過ごすことができるが、車から離れることができなかった等の申述から、本事例における荷待ちの時間については、 労働から解放されているとは判断できなかったため、手待時間(労働時間)と判断した。
荷積み待ちの時間は、営業所長及び同僚運転手の申述から、1時間と推計した。
・ 記録がない荷積み、荷下ろし、荷積み待ちの時間について、同僚の運転手だけではなく、営業所の責任者である営業所長にも聴取を実施することで、労働時間として認定できる時間を推計し、監督部署との協議の上、労働時間と特定した。
トラック運転手の過重労働による脳疾患については、同僚の運転手や関係上司の聴取も判断材料となることが事例で示されています。
どうぞ、労災申請をあきらめずに申請を進めていきたいと考えています。
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