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がんの就労支援のFAQ

文責 社会保険労務士 松井 宝史 最終更新日:2021.08.22

がんの就労支援のFAQを解説してみます。

社会保険や労働基準法、雇用保険などの解説をしていきます。

がんの就労支援のFAQ

労働基準法などの就業規則(会社の決まり)

入院治療で仕事を休む際に、会社に対して注意しておくことはありますか?

まず会社の就業規則の「休職」の条文をよく確認してください。

休職は法律で定められている制度ではありませんので、休職を採用するかどうか、また休職の内容(休職事由や賃金の有無、休職期間の長さ等)は会社の裁量で決めることができ、通常は就業規則に記載されています。

仕事を休む場合は、総務部等へ有給休暇や欠勤の取り扱いについての確認も忘れないでください。

体調がすぐれず、会社と連絡を取るのがつらいときは、書面で連絡を取ったり、家族や知人の助けを求めましょう。

復職できる手続きを確認した上で、治療に専念するのが理想です。

治療に専念するために休職したいと思います。
がんには、育児休業のような公的な休職制度はあるのでしょうか?

残念ながら現状では、がんに特化して法律で義務付けられた公的な休職制度はありません。

まずは就業規則を確認してみましょう。

会社によっては独自の休職制度を定めているところもあります。

お勤めの会社に就業規則がない場合は、個別に事業主との相談が必要になります。

復職について

副作用のため、通勤が困難です。何かよい方法はありますか?

全身倦怠感、痛み、排泄頻度の変化などで、通勤に苦労する方は少なくありません。

もっとも重要なのは、投薬などで最大限症状を和らげることです。

症状のため通勤に支障をきたしていることを主治医に伝え、もっと症状を抑えられないか相談しましょう。 

通勤中にトイレの途中下車が必要であれば、通常より早く家を出て通勤時間を十分確保することが必要です。

通勤途中の駅やコンビニにトイレがあるかどうか、事前に把握しておくのもよいでしょう。

加えて、勤務先にフレックスタイム制度がないか、勤務時間の変更が可能かどうか、一時的に在宅ワークにできないか、などを確認し、会社と相談してみましょう。

その場合、そのような配慮が必要になる期間のおよその予想も伝えると、会社側も対応が楽です。

期間のめどについては、主治医に相談して確認をしてみましょう。

体調に波があります。具合が悪いときには仕事への意欲を維持できず、仕事の質も低下してしまいます。
これを克服するにはどうしたらいいでしょうか?

調子が悪いときは無理をしないことです。

周囲の方にも体調の変動をわかってもらうように、日頃から身体の状態をお話ししておきましょう。

体調は徐々に落ち着いてくるとはいえ、波があるのはつらいものです。

まずはメリハリを意識するようにして、調子が良いときに悪いときをカバーするような姿勢でいたらどうでしょう。


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