傷病手当金と大人の発達障害
文責 社会保険労務士 松井 宝史 2024.07.29
発達障害で会社を休んだ場合は傷病手当金
会社などで上司や周りの同僚との対人スキルがぎこちなく、協調性を欠くために、職場での不適応から心身が病んでしまう方がおります。
いわゆる発達障害の人達ですが、悪気があってそういう態度を取っているわけではないのです。
大人の発達障害
今まで発達障害といえば、児童が対象でしたが、最近は、大人の発達障害者が急速にクローズアップされてきました。
病気というほどではないが、職場内で空気が読めなかったり、対人スキルがあまりにもぎこちなかったり、周りの従業員との協調性を欠いたりする人が目につくようになりました。
また、いやに忘れ物や仕事上のミスが多いなどの、明らかに違和感を覚えさせる人たちが職場の中でも一定数存在しています。
そのため、会社の上司や周囲の人たちが、そのような人を指して「大人の発達障害」ではないかと言い出しています。
発達障害がもたらす生きづらさのために、うつ病を呈したり、その発達障害をベースに持った人が、うつ病や双極性障害を併発することがあります。
発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)に大きく分類されます。
発達障害の中の自閉スペクトラム症の人は、相手の気持ちや話しのニュアンスを察するのが苦手なので、会社の上司や同僚からパワハラを受けやすくなります。
だんだん会社に行きづらくなり、うつ状態になったので、メンタルクリニックを受診した場合、ドクターが「しばらく会社を休んだ方が良いよ」ということで診断書を書いてくれることがあります。
診断書を書いてくれましたら、翌日会社に持って行って、しばらく休む話しをしてみてください。
会社の就業規則も見せてもらって、いつまで休職できるか確認をしておいてください。
しばらく会社は、欠勤になり、給料が出なくなりますので、健康保険の傷病手当金を申請することになります。
今後、症状が治まって会社に復帰することを第一選択肢(試し出勤制度なども活用しましょう)とし、休職期間中に治らない時は退職となりますので、転職が第二選択肢となります。
その他に就労支援事業者に行くというのも第三選択肢となります。
私どもの事務所と関係のあるチャレンジドアソウさんをご紹介したいと思います。
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