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就業規則の作成

文責 社会保険労務士 松井 宝史 2021.05.05

就業規則作成について解説

総則

(目的)
この規則は、○○株式会社従業員の労働条件、服務規律、その他の就業に関する事項を定めるものである。

2.この規則にない事項については、憲法、民法及び労働基準法その他の法令の定めるところによる。

3.会社は、法令の改正、経済情勢、社会情勢、社内状況等によりやむを得ず労働条件を引下げることがある。

(適用範囲)
この規則は、○○株式会社の従業員に適用する。

2.パートタイムの従業員および嘱託その他必要ある者については、別に定めるところによる。

ただし、別規則に定めのない事項は、本規則を適用する。

解説

(目的)は、訓示的な部分です。

ここでは将来労働条件が下がることがありうることを述べていますが、就業規則に記載したからといって、労働条件を一方的に下げることは無効になります。

不利益変更は、高度な合理性が有りやむを得ない場合のみ認められるものですので、ご注意下さい。

(適用範囲)をきちんと定め、適用する就業規則を明確にすることが必要です。

パート・アルバイト社員、嘱託社員の就業規則が無い場合は、正社員の就業規則が適用されることになります。

賞与・退職金・休暇などについて、扱いに差がある場合は、必ずパート・アルバイト・嘱託社員用に就業規則を作成しましょう。

採用

(採用)
会社は、入社を希望する者の中から選考試験に合格し、所定の手続を経た者を従業員として採用する。ただし、下記事項に該当するときは、会社は採用を取り消すことができる。

(1) 誓約書、健康診断書その他会社が必要とした書類を2週間以内に提出しないとき。

(2) 採用予定日までに卒業できないとき。

(3) 健康診断の結果若しくは心身の病気その他健康上の理由により勤務が困難であると認めたとき。

2.労働契約の発効は、初めて出勤した日(以下「入社日」という。)とし、入社日から従業員とする。就業規則は、入社日から適用する。

試用期間

(試用期間)
従業員として採用された者は、入社日より3ヶ月間を試用期間とする。

2.会社は、試用期間の途中において、従業員が解雇の規定の他下記事項に該当するときは、従業員として不適格として解雇する。ただし、入社後14日を経過した者については、第○条の手続によって行なう。

(1) 所要の能力若しくは技能に欠けると認めるとき

(2) 上司の指示に従わないとき

(3) 欠勤が多いとき

(4) 遅刻若しくは早退が多いとき

採用時の提出書類

(採用時の提出書類)

従業員として採用されたときは、2週間以内に、次の書類を提出しなければならない。

(1) 履歴書

(2) 住民票記載事項証明書

(3) 健康診断書

(4) 免許証その他資格証明書の写し

(5) 家族調書

(6) 雇用保険被保険者証

(7) 年金手帳

(8) マイナンバー

(9) その他会社が指定するもの

2.前項の提出書類の記載事項に変更が生じたときは、速やかに書面で会社にこれを届け出なければならない。

勤務

(勤務)

所定労働時間は、1週間については40時間、1日については8時間とする。

2 始業・終業の時刻及び休憩時間は、次のとおりとする。ただし、業務の都合その他やむを得ない事情により、これを繰り上げ、繰り下げることがある。

始業時刻 午前8時30分

終業時刻 午後5時30分

休憩時間 正午から午後1時まで

3 前項の規定にかかわらず、育児休業をしない等やむを得ない事情がある従業員については、その申し出により労働時間について第○条に掲げる短時間勤務制度等の適用又は勤務時間の変更などを行なうことがある。

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休日

(休日)

休日は次のとおりとする。

(1) 毎週土曜日及び日曜日

(2) 国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)及び5月4日

(3) 年末年始(12月29日~1月3日)

(4) 夏季休日(8月13日~8月15日)

2 業務の都合により必要やむを得ない場合は、あらかじめ前項の休日を他の日と振り替えることがある。

労働時間、休憩及び休日についての適用除外

労働時間、休憩及び休日についての適用除外)

次の各号に該当する従業員については、この章に規定する勤務時間、休憩及び休日に関する定めは、その一部を適用しないことがある。

(1) 管理監督の地位にある者及び会社が指定する機密の業務を取り扱う者

(2) 看視又は断続的業務に従事する者で行政官庁の許可を受けた者

時間外勤務

(時間外労働及び休日労働)

会社は業務の都合により、勤務時間を超え、または休日に勤務させることがある。

2 なお、1日の勤務時間が8時間を超える場合は、労働基準法の定める手続きをする。

3 時間外勤務及び休日出勤した場合の賃金については、別紙賃金規程に定める。

(非常災害時の時間外労働、休日労働等)

事故の発生、火災、風水害その他避けることが出来ない事由により臨時に必要のある場合には、第○条第○項、第○条及び第○条の規定にかかわらず、すべての社員に対して、第○条で定める労働時間を超えて、又は第○条で定める休日若しくは深夜に労働させることがある。

年少者及び妊産婦についての労働時間の特例

第○条の規定にかかわらず、満18歳未満の社員については、時間外労働、休日労働、深夜業はさせない。

2 妊産婦が請求した場合においては、時間外労働、休日労働、深夜業はさせない。

労働時間、休憩時間及び休日についての適用除外  

労働基準法第41条2号(監督管理の地位にある者、機密の事務を取り扱う者)及び第3号(監視又は断続的労働に従事する者)に該当する者については、労働時間、休憩及び休日に関する定めは適用を除外する。

ただし、第3号に該当する者については、適用除外についてあらかじめ行政官庁の許可を受けるものとする。

勤務その他

(休憩時間)

労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与える。

休日の原則

(休日の原則)

休日は以下のとおりとする。

(1) 日曜日

(2) 祝祭日

(3) その他会社が年間休日カレンダーで定めた日

2 業務上必要がある場合には、前項で定める休日を他の労働日と振り替えることがある。

年次有給休暇

(年次有給休暇)

会社は、前年の全労働日の8割以上出勤した社員に対して、継続しまたは分割して次のとおり年次有給休暇をあたえる。

2 入社後6ヵ月継続勤務(8割以上出勤)  10日

3 勤続1年6ヵ月以上の社員は1年を超える勤続年数1年について次表の勤続年数に応じ、それぞれ下欄に掲げる日数の年次有給休暇を与え、最高20日を限度とする。

 

勤続年数
6ヵ月
1年
6ヵ月
2年
6ヵ月
3年
6ヵ月
4年
6ヵ月
5年
6ヵ月
6年
6ヵ月
付与日数

10

11
12
14
16
18
20

 

4 年次有給休暇の残余は、翌年度に限り繰越しを認める。

5.年次有給休暇の使用は、当年度のものからとする。

産前産後の休暇と育児休暇

(産前産後の休暇)

1 出産する社員が、そのことを証明する書類を添付して休暇を請求したとき、会社は産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)及び、産後8週間の休暇を与える。ただし、産後6週間を経過した女子社員が請求した場合は、医師が支障がないと認めた業務に就くことができる。

2 産前産後の休暇をうけようとする女子社員は、事前または事後速やかに届け出なければならない。

3 産前産後の休暇により欠勤したときは、賃金は支給しない。

(育児休業等)

1 社員は、1歳に満たない子を養育するため必要があるときは、会社に申し出て育児休業をし、又は育児のための勤務時間短縮等の措置の適用を受けることができる。

2 社員は、3歳に満たない子を養育するため必要があるときは、会社に申し出て育児のための勤務時間短縮等の措置の適用を受けることができる。

3 育児休業、又は育児のための勤務時間短縮等の措置の適用受けようとする社員は、原則として1ヵ月前に届出なければならない。

4 育児休業、又は育児のための勤務時間短縮等の措置の適用期間は、賃金は支給しない。

5 育児休業をし、又は育児のための勤務時間短縮等の措置の適用を受けることができる社員の範囲その他必要な事項については、「育児・介護休業規程」で定める。

(育児時間)

1 生後1年に達しない乳児を育てる女子社員があらかじめ申し出た場合は、所定の休憩時間のほか、1日につき2回それぞれ30分を限度として育児時間を与える。

2 育児時間は外出として取扱、賃金は支給しない。

生理休暇

(生理休暇)

1 生理日の就業が著しく困難な女子社員が休暇を請求したときは、会社は必要な期間の休暇を与える。

2 生理休暇を受けようとする女子社員は、事前または事後速やかに届け出なければならない。

3 生理による休暇で欠勤したときは、賃金は支給しない。

その他の休暇(特別休暇等)

(特別休暇)

1 社員が次の各号の一つに該当し、本人の請求があった場合に、特別休暇をあたえる。

(1)
本人が結婚したとき
3日
(2)
妻が出産したとき
1日
(3)
配偶者、子女または父母が死亡したとき
3日
(4)
兄弟姉妹、祖父母、配偶者の父母または兄弟姉妹が死亡したとき
2日
(5)
子女が結婚するとき
1日
(6)
その他前各号の準じ会社が必要と認めるとき 
必要な日数

2 選挙権その他公民としての権利を行使し又は法令にもとづいて公の職務を執行するために必要な時間。ただし、その時間に対する賃金は支給しない。

3 特別休暇を受けようとする社員は、事前または事後3日以内に届け出て、会社の承認を得なければならない。

4 第1項の(1)から(4)までの特別休暇は、通常の給与を支払う。(5)については、その内容により賃金を減額とする場合がある。


 

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