コンクリートポンプ車と生コン車の労災事故
文責 社会保険労務士 松井 宝史 最終更新日:2023.09.18
コンクリートポンプ車と生コン車の労災事故は、どこの会社の労災保険番号を使うか?
生コンは、主にセメントと砂、砂利、水からできています。
これらの材料は、それぞれ比重が違うので、工場で練り上げた生コンをそのまま運ぶと、車の振動で砂利など比重の重いものは下へ沈み、水のように比重の軽いものは上に浮き上がってしまいます。
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そこで、生コン専用の運搬車の生コン車は、ドラムを回転させつつ、プレートとよばれる羽で生コンを常にかき混ぜながら建設現場まで運びます。
生コン車を運転する労働者は、生コンを運搬する運送業者の労働者であり、生コン車の運送業者は工場現場の元請会社とは下請契約を結んでいません。
生コン車を運転する労働者が、工事現場で労災事故でけがをしても、生コンを運送する会社の労災保険を使います。
生コン車により工事現場に運ばれた生コンは、コンクリート専用のポンプを積んだコンクリートポンプ車で受取ります。
そして、ポンプの圧力により管を通して打ち込み箇所まで送られます。
コンクリートポンプ車は、生コンクリート打設(だせつ)の作業を請け負う業者と、打設後の平し等の作業を行う左官工事業者と共同して作業に従事します。
よって、生コン車とは違い、現場の下請の契約となり、事故が遭った場合は、現場の労災保険を使うことになります。
コンクリートポンプ車のブームが落下し、ブームの下で作業をしていた労働者が労災事故に遭った場合は、現場の元請の労災保険番号を使って労災保険の申請をおこなっていきます。
会社の総務の担当者に相談しても、明確な回答が得られませんでした。
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担当:社会保険労務士 宮本 麻由美
mail:maturom@mtj.biglobe.ne.jp
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コンクリートポンプ車での労災事故
コンクリートポンプ車のブームが破損・落下し労働者が死亡する災害が多く発生しています。
その他に、ホッパ(攪拌装置付き)清掃中、配管清掃中、打設中に配管の振れで激突されたり、跳ね飛ばされたり、手を挟まれたりする災害が発生しています。
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ホッパを清掃中に巻き込まれる災害
コンクリートポンプ車は、コンクリートの圧送作業時には、ホッパの開口部に保護用の金属網が取り付けられています。
ところが、清掃時には、これを取り外す必要があります。
清掃中などどんな作業でも回転中の物体は停止させ、必ず不用意に回転しないように止め、停止したことを確認してから作業をすることが必須です。
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ところがこのことを知っていながら、回転していると作業がしやすいと考え、手順を守らずにホッパ清掃中に巻き込まれる災害が多く発生しています。
生コンの圧送作業中に振れたホースに激突して被災する災害も比較的多く発生しています。
生コンがホースの途中で詰まっても、ホースの振れを防止するための措置を取り、ホースの内圧を減少させてから作業をするようにしてください。
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関連ページ:給付基礎日額と算定基礎日額
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