上肢及び手指の障害の等級 通勤途中の交通事故 労災保険申請

部位別等級表 上肢及び手指の障害

文責 社会保険労務士 松井 宝史 最終更新日:2020.07.05

上肢及び手指の障害

部位別等級表  上肢及び手指の障害について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

●上肢の障害

上肢の障害については、障害等級表上、欠損障害、機能障害及び変形障害について、それぞれ次のとおり等級が定められています。

次のとおり等級が定められています。

欠損障害

両上肢をひじ関節以上で失ったもの

第1級の6

両上肢を手関節以上で失ったもの

第2級の3

1上肢をひじ関節以上で失ったもの

第4級の4

1上肢を手関節以上で失ったもの

第5級の2

機能障害

両上肢の用を全廃したもの

第1級の7

1上肢の用を全廃したもの

第5級の4

1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの

第6級の5

1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの

第8級の6

1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

第10級の9

1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

第12級の6

変形障害

1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの

第7級の9

1上肢に偽関節を残すもの  

第8級の8

長管骨に変形を残すもの

第12級の8

 

上肢をひじ関節以上で失ったもの

上肢をひじ関節以上で失ったものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「上肢をひじ関節以上で失ったものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

① 肩関節において、肩こう骨と上腕骨を離断したもの

② 肩関節とひじ関節との間において上肢を切断したもの

③ ひじ関節において、上腕骨と橈骨及び尺骨とを離断したもの」となっています。

上肢を手関節以上で失ったもの

上肢を手関節以上で失ったものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「上肢を手関節以上で失ったものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

① ひじ関節と手関節との間において上肢を切断したもの

② 手関節において、橈骨及び尺骨と手根骨とを離断したもの」となっています。

上肢の用を廃したもの

上肢の用を廃したものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「上肢の用を廃したものとは、3大関節(肩関節、ひじ関節及び手関節)のすべてが強直し、かつ、手指の全部の用を廃したものをいいます。

上腕神経叢の完全麻痺もこれに含まれます。」となっています。

関節の用を廃したもの

関節の用を廃したものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「関節の用を廃したものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

① 関節が強直したもの
ただし、肩関節にあっては、肩甲上腕関節がゆ合し骨性強直していることがエックス線写真により確認できるものを含みます。

② 関節の完全弛緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの

「これに近い状態」とは、他動では可動するものの、自動運動では関節の可動域が健側の自動域角度の10%程度以下になったものをいいます。

③ 人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されているもの」となっています。

関節の機能に著しい障害を残すもの

関節の機能に著しい障害を残すものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、
「関節の機能に著しい障害を残すものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

① 関節の可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されているもの

② 人工関関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうちここの③以外のもの」となっています。

関節の機能障害を残すもの

関節の機能に障害を残すものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「関節の機能障害を残すものとは、関節の可動域が健側の可動域角度の4分の3以下に制限されているものをいいます。」となっています。

偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの

偽関節を残し、著しい運動障害を残すものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「偽関節を残し、著しい運動障害を残すものとは、次のいずれかに該当し、常に硬性補装具を必要とするものをいいます。

① 上腕骨の骨幹部又は、骨幹端部にゆ合不全を残すもの

② 橈骨及び尺骨の両方の骨幹部等にゆ合不全を残すもの」となっています。

偽関節を残すもの

偽関節を残すものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「偽関節を残すものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

①上腕骨の骨幹部等にゆ合不全を残すもので、ここの①以外のもの

② 橈骨及び尺骨の両方の骨幹部等にゆ合不全を残すものでここの②以外のもの

③橈骨又は尺骨のいずれか一方の骨幹部等にゆ合不全を残すもので、時々硬性補装具を必要とするもの」となっています。

偽関節とは

偽関節について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「偽関節とは一般に、骨折等による骨片間のゆ合機転が止まって異常可動を示すものをいいます。」となっています。

長管骨に変形を残すもの

長管骨に変形を残すものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「上肢の長管骨に変形を残すものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

① 次のいずれかに該当する場合であって、外部から想見できる程度(15度以上屈曲して不正ゆ合したもの)以上のもの

A・上腕骨に変形を残すもの

B・橈骨及び尺骨の両方に変形を残すもの

(ただし、橈骨又は尺骨のいずれか一方のみの変形であっても、その程度が著しいものはこれに該当します。)

② 上腕骨、橈骨又は尺骨の骨端部にゆ合不全を残すもの

③ 橈骨又は尺骨の骨幹部等にゆ合不全を残すもので、硬性補装具を必要としないもの

④ 上腕骨、橈骨又は尺骨の骨端部のほとんどを欠損したもの

⑤ 上腕骨(骨端部を除く)の直径が3分の2以下に、又はぎょう骨もしくは尺骨(それぞれの骨端部を除く)の直径が2分の1以下に減少したもの

⑥ 上腕骨が50度以上外旋又は内旋変形ゆ合しているもの」となっています。

 

50度以上回旋変形ゆ合

50度以上回旋変形ゆ合について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「50度以上回旋変形ゆ合していることは、次のいずれにも該当することを確認することによって判定します。

A・外旋変形ゆ合にあっては肩関節の内旋が50度を超えて可動できないこと。また、内旋変形ゆ合にあっては方関節の外旋が10度を超えて可動できないこと

B・エックス線写真、CT画像、MRI画像により、上腕骨骨幹部の骨折部に回旋変形ゆ合
が明らかに認められること」となっています。

前腕の回内・回外・可動域障害

前腕の回内・回外・可動域障害について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「前腕の回内・回外については、その可動域が健側の4分の1以下に制限されているものを第10級、2分の1以下に制限されているものを第12級に準ずる関節の機能障害としてそれぞれ取り扱います。

回内・回外の可動域制限と同一上肢の関節の機能障害を残す場合は、併合の方法を用いて準用等級を定めます。

ただし、手関節部又はひじ関節部の骨折等により、手関節又はひじ関節の機能障害と回内・回外の可動域制限を残す場合は、いずれ上位の等級で認定します。」となっています。

手関節部の骨折・ひじ関節部の骨折

手関節部の骨折・ひじ関節部の骨折について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「手関節部の骨折等の場合には、手関節と回内・回外が、ひじ関節部の骨折等の場合には、ひじ関節と回内・回外に障害を残すことが一般的です。 」となっています。

上肢の動揺関節

上肢の動揺関節について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「上肢の動揺関節については、それが他動的なものであると、自動的なものであるとにかかわらず、次の基準によってその等級を認定します。

A・常に硬性補装具を必要とするものは、第10級に準ずる関節の機能障害として取り扱います。

B・時々硬性補装具を必要とするものは、第12級に準ずる関節の機能障害として取り扱います。」となっています。

習慣性脱臼

習慣性脱臼について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「習慣性脱臼は、第12級に準ずる関節の機能障害として取り扱います。」となっています。

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●手の障害

手の障害については、障害等級表上、欠損障害及び機能障害について、次のとおり等級が定められています。

欠損障害

両手の手指の全部を失ったもの

第3級の5

1手の5の手指又は母指を含み4の手指を失ったもの

第6級の7

1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指を失ったもの

第7級の6

1手の母指を含み2の手指又は母指以外の3の手指を失ったもの

第8級の3

1手の母指又は母指以外の2の手指を失ったもの

第9級の8

1手の示指、中指又は環指を失ったもの

第11級の6

1手の小指を失ったもの

第12級の8の2

1手の母指の指骨の一部を失ったもの

第13級の5

1手の母指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

第14級の6

機能障害

両手の手指の全部の用を廃したもの

第4級の6

1手の5の手指又は母指を含み4の手指の用を廃したもの

第7級の7

1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指の用を廃したもの

第8級の4

1手の母指を含み2の手指又は母指以外の3の手指の用を廃したもの

第9級の9

1手の母指又は母指以外の2の手指の用を廃したもの

第10級の6

1手の示指、中指又は環指の用を廃したもの

第12級の9

1手の小指の用を廃したもの

第13級の4

1手の母指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

第14級の7

 

手指を失ったもの

手指を失ったものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「手指を失ったものとは、母指は指節間関節、その他の手指は近位指節間関節以上を失ったものとされており、具体的には次の場合が該当します。

① 手指を中手骨又は基節骨で切断したもの

② 近位指節間関節(母指に会っては指節間関節)において、基節骨と中節骨とを離断したもの」となっています。

指骨の一部を失ったもの

指骨の一部を失ったものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「指骨の一部を失ったものとは、1指骨の一部を失っている(遊離骨片の状態を含む)ことがエックス線写真等により確認できるものをいいます。 」となっています。

手指の用を廃したもの

「手指の用を廃したもの」がどのような状態を言うのかについては、

労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「手指の用を廃したものとは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節関節もしくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの」とされています。具体的には、次の場合がこれに該当します。

① 手指の末節骨の長さの2分の1以上を失ったもの

② 中手指節関節又は近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)の可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの

③ 母指については橈側外転又は掌側外転のいずれかが健側の2分の1以下に制限されているものも、著しい運動障害を残すものに準じて取り扱う

④ 手指の末節の指腹部及び側部の深部感覚及び表在感覚が完全に脱失したものも、手指の用を廃したものに準じて取り扱う

深部感覚及び表在感覚の完全脱出

「深部感覚及び表在感覚の完全脱出」とは、どのような状態を言うのでしょうか。

労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「深部感覚及び表在感覚の完全脱出は、医学的に当該部位を支配する感覚神経が断裂し得ると判断される外傷を負った事実が確認され、筋電計を用いた感覚神経伝道速度検査を行い感覚神経活動電位(SNAP)が検出されないことが確認されたもの」となっています。

遠位指節間関節を屈伸することができない

遠位指節間関節を屈伸することができないものについて、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「遠位指節間関節を屈伸することができないものとは、次のいずれかに該当するものをいいます。

① 遠位指節間関節が強直したもの

② 屈伸筋の損傷等原因が明らかなものであって、自動で屈伸ができないもの又はこれに近い状態にあるもの 」となっています。

母指延長術

母指延長術について、労災保険後遺障害診断書作成手引によれば、

「母指延長術(血管、神経付遊離植皮を伴う造母指術を含みます)を行った場合に会っては、術後の母指は切断時に比べて延長されることになりますが、その後遺障害については、減速として1手の母指を失ったものとして取り扱います。

ただし、術後の母指の延長の程度が、健側母指と比べて明らかに指節間関節を超えていると認められる場合には、1手の母指の用を廃したものとなります。」となっています。

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