ウォーキングには様々な健康効果が期待できますが、そのうちの一つに便秘の解消があります。
私たちが食べたものは、胃で粥状にされ、小腸で消化・吸収されたあと、その残りかすが大腸へと運ばれます。
大腸で便を作りながらぜん動運動で直腸へ運び、直腸に届くと腸壁が刺激されて便意となります。
このとき大腸の働きが鈍ってしまうと便が進む速度が遅くなり、水分が吸収されすぎて硬い便となってしまいます。
便が硬くなると排出されにくく、便秘の原因となってしまいます。
便秘になると、便がすっきりと排出されず残便感がある、お腹が張って苦しい、おならがよく出る、便意はあるのに出すのに時間がかかる、肛門が切れてしまう等の症状が現れます。
また、お腹の張りがひどくなると吐き気や食欲不振につながったり、肌荒れ、むくみなど様々な不調へとつながっていきます。
便秘は「器質性便秘」と「機能性便秘」に分けられます。
器質性便秘は、大腸や大腸付近の疾患により起こる便秘で、激しい腹痛や発熱、嘔吐や吐き気、血便などの症状を伴います。
このような場合は速やかに医師の診察を受けてください。
機能性便秘は、大腸の働きに異常があることにより起こる便秘で、腸の働きが悪い「弛緩性便秘」、腸が過緊張を起こす「けいれん性便秘」、直腸に便がたまる「直腸性便秘」の三つに分類されます。
このうち「弛緩性便秘」はウォーキングによって改善することのできる便秘です。
腸の働きが悪いことによる弛緩性便秘は、硬い便が出る、お腹が張って苦しい、便がすっきりと出た感じがしないという特徴があります。
大腸の働きが悪くなり、ぜん動運動が不十分なために便がたまってしまっている状態です。
そのため、大腸の働きを改善することで解消することができます。
大腸の働きをよくするためには、適度な運動が効果的です。
中でもウォーキングは全身の血行が良くなり、自律神経が整うことで大腸の働きが活性化されます。
また、腹筋など腸の周辺にある筋肉が刺激され、腸のぜん動運動を促してくれます。
便秘改善のためのウォーキングは、1日20~30分程度を目安にしましょう。
軽く息が弾む程度の早歩きで、背筋を伸ばし、腹筋を意識して行うと効果的です。
できるだけ毎日続けることが便秘解消への近道です。
当サイトはリンクフリーです。管理人の許可なく自由にリンクを張って頂いて問題ございません。