上肢障害の労災認定 労災保険申請

上肢障害の労災認定

文責 社会保険労務士 松井 宝史 最終更新日:2021.08.18

厚生労働省では、労働者に発症した上肢障害を労災として認定する際の基準として「上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準」 を定めています。

腕や手を過度に使用すると、首から肩、腕、手、指にかけて炎症を起こしたり、関節や腱に異常をきたしたりすることがあります。
上肢障害とはこれらの炎症や異常をきたした状態を指します。

私も以前勤めていた会社で、毎日手で部品を回している作業をしている女性従業員の方が腱鞘炎で労災に認定されたことがあります。

一日中、パソコンの入力作業をしている方の手指、腕、肩の痛みなども労災認定の対象になる場合もあります。

また、手関節の屈曲作業や振動工具を使った組立作業などで手根管症候群が発生する場合があります。

保育・看護・介護作業などで手関節炎、頸肩腕症候群などになった場合も申請をご検討してみてください。

下記内容を見ていただき、私も同様な作業をしており、過重な業務に就労したとは思われる方はご相談下さい。

電話でご相談ください

無料メール相談

通勤災害や業務災害はお任せください

上肢障害の労災認定の要件

腕や手を過度に使用する機会は、仕事だけでなく家事や育児、スポーツといった日常生活の中にもあります。また、上肢障害と同様の状態は、いわゆる「五十肩」のように加齢によっても生じます。

そのため、労災と認定されるためには、次の3つの要件すべてを満たす必要があります。

上肢障害とは

腕や手を過度に使用すると、首から肩、腕、手、指にかけて炎症を起こしたり、関節や腱に異常をきたしたりすることがあります。
上肢障害とはこれらの炎症や異常をきたした状態を指します。

① 上肢等に負担のかかる作業を主とする業務に相当期間従事した後に発症したものであること。

上肢等とは、後頭部、頸部、肩甲帯、上腕、前腕、手、指をいいます。

② 発症前に過重な業務に就労したこと。

③ 過重な業務への就労と発症までの経過が医学上妥当なものと認められること。

上肢障害の代表的疾病

上腕骨外(内)上顆炎

手関節炎

書痙

肘部管症候群

腱鞘炎

回外(内)筋症候群

手根管症候群

上肢等に負担のかかる作業とは

上肢等に負担のかかる作業には、さまざまなものがありますが、主に次のような作業が該当します。

①上肢の反復動作の多い作業

パソコンなどでキーボード入力をする作業

運搬・積み込み・積み卸し、冷凍魚の切断や解体

製造業における機器などの組立て・仕上げ作業

調理作業、手作り製パン、製菓作業、
ミシン縫製、アイロンがけ、手話通訳

②上肢を上げた状態で行う作業

天井など上方を対象とする作業

流れ作業による塗装、溶接作業

③頸部、肩の動きが少なく姿勢が拘束される作業

顕微鏡やルーペを使った検査作業

④上肢等の特定の部位に負担のかかる状態で行う作業

保育・看護・介護作業

①~④は類型を示したものであり、これらに類似した作業も「上肢等に負担のかかる作業」に該当することがあります。

相当期間従事したとは

原則として6か月程度以上従事した場合をいいます。

過重な業務に就労したとは

発症直前3か月間に、上肢等に負担のかかる作業を次のような状況で行った場合をいいます。

業務量がほぼ一定している場合

同種の労働者よりも10%以上業務量が多い日が3か月程度続いた

同種の労働者とは、同様の作業に従事する同性で年齢が同程度の労働者を指します。

業務量にばらつきがあるような場合

① 1日の業務量が通常より20%以上多い日が、1か月に10日程度あり、それが3か月程度続いた(1か月間の業務量の総量が通常と同じでもよい)

② 1日の労働時間の3分の1程度の時間に行う業務量が通常より20%以上多い日が、1か月に10日程度あり、それが3か月程度続いた(1日の平均では通常と同じでもよい)

なお、過重な業務に就労したか否かを判断するに当たっては、業務量だけでなく、次の状況も考慮します。

長時間作業、連続作業

過度の緊張

他律的かつ過度な作業ペース

不適切な作業環境

過大な重量負荷、力の発揮

 

電話でご相談ください

無料メール相談

通勤災害や業務災害はお任せください

〇参考ページ(厚生労働省 局長宛通知)

上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準について

労災保険お役立ち情報 に戻る


社会保険労務士法人愛知労務