転職活動をしている20代後半の男性です。
私が現在勤めている会社は自動車部品の製造をしています。
ガソリンエンジン関連の部品がかなりの部分を占めているため、自動車のEV化が進むことで不安を抱き、転職を決意しました。
今回が初めての転職となります。
ありがたいことに転職活動は順調に進み、先日面接をした会社から内定の連絡をいただきました。
仕事内容も自分に合っており、この会社に入社したいと思っています。
しかし面接の場では、労働条件について詳しい説明を受けませんでした。
募集要項である程度のことは分かりましたが、給与については記載内容に金額の幅があります。
賞与についても知りたいですし、できれば書面での通知が欲しいと思っています。
そのようなことは可能なのでしょうか?
労働基準法により、使用者は労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと定められています。
明示の方法は、以前は書面のみでしたが、2019年から労働者が希望した場合はメールやSNSメッセージでのファイル添付でも可能となりました。
「労働条件通知書」であったり「就労条件通知書」などと記されていることが多いのですが、労働条件について明示すべき事項がきちんと記載されていれば、その他の名称であっても問題はありません。
この労働条件通知書は、一般的には内定通知のタイミングで労働者に交付されます。
あなたの場合はすでに内定が出ていますので、会社から労働条件通知書が送られてくるのを少し待ってみてください。
少し待っても送られてくる気配がなければ、会社に労働条件通知書がまだ届いていないことを連絡してみてください。
それでもなお交付されない場合、この会社は労働基準法に違反しているということになってしまいます。
労働条件通知書に記載しなければならないと定められているのは以下の項目です。
労働契約期間
就業場所
業務内容
始業・終業の時刻
所定労働時間を超える労働の有無
休日・休暇
賃金
退職に関する事項
昇給に関する事項
また、退職や賞与、交通費、休職などについては口頭での通知でもよいとされています。
そのため、これらの項目についてあらかじめ確認をしておきたいと思っても、労働条件通知書に記載されていない可能性があります。
そのような場合は、採用担当者の方に職場見学と労働条件についての説明を希望する旨を伝えてみてください。
会社側も、入社後にミスマッチで退職されてしまうことは避けたいですし、納得した上で入社してほしいと思っています。
内定後であれば、ほとんどの会社で職場見学が許可されます。
入社前に、会社の雰囲気や、実際に働く社員の人々の様子を見ることができるチャンスです。
職場の雰囲気が明るく、整理整頓がされており、社員の人々も快活に挨拶を交わしているようであれば、安心して入社できますよね。
そして職場見学の際に、労働条件についての説明も受けましょう。
一つ一つ項目を確認し、ご自身が納得できましたら内定の承諾ということになります。
ハローワークの求人ならば、求人票と照らし合わせて労働条件について確認します。
求人票に記載されている内容と異なる場合は、まずは採用担当者に確認し、納得いかない時は、ハローワークや労働局の相談窓口に問い合わせましょう。
求人サイトやindeedでの直接応募ならば、募集要項などの資料を基に確認しましょう。
転職エージェントの方の紹介であれば、給与などの労働条件について要望があれば、転職エージェントの方に伝えましょう。
あなたの給与の額に応じて転職エージェントの方の紹介手数料も変わってきますので、頑張って交渉をしてくれるはずです。
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文責 社会保険労務士 松井 宝史 2023.02.25
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