「個人のリスキリングに関する公的支援については、5年間で1兆円を投じる」と岸田総理が2022年10月の所信表明演説で発表しました。
この所信表明演説で注目を集めたのが「リスキング」です。
リスキングとは、新たな知識や必要なスキルを身につけ、新たな職に就いたり、現在の業務で役立てることをいいます。
今、リスキングが注目を集めている背景には以下の2点があります。
1.企業のDX推進
社内のデジタル化を進める取り組み(DX)が進み、今後ますます、多様な業務がデジタル化されていくものと思われます。
デジタル化することで業務効率が上がる等のメリットがあるのですが、デジタル関連の業務に携わるためには専門的な知識やスキルを習得する必要があります。
2.新型コロナウイルスの流行による働き方の変化
今まで出社しオフィスで働いていた方々が新型コロナウイルスの流行に伴いテレワークに変わり、顧客とのやり取りもオンラインへと移行しました。
それにより新たなスキルを身につける必要に迫られている状況があります。
今や人生100年時代、職業人生50年と言われる時代になりました。
今まで身につけたスキルのままでは、今後ますますデジタル化が進んだ社会では通用しなくなってしまいます。
そこでリスキリングをすることが重要になってくるのです。
自分自身のスキルを証明することにもつながる資格を取得することもお勧めです。
どの資格を目指すかは、人によって異なりますが、おすすめなのは40代、50代になっても目標にでき、キャリアアップや収入アップにつながる社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士といった3大資格です。
働きながら勉強時間を確保することはとても難しいですが、今後の自分の職業人生のためにも毎日コツコツ勉強を続けていきましょう。
社会保険労務士は、労働基準法、雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法、労災保険法などの法律に詳しい専門家です。
人事や労務関連の法律を熟知し、事務手続きからコンサルタント業務まで幅広く活躍できる場があります。
会社が労働基準監督署や年金事務所、ハローワークなどに提出する各種書類の作成を主に行います。
また、人事関連のコンサルタント業務も行っています。
学習時間は1000時間と長めですが、効率よく勉強すれば500時間でも合格ラインに到達できる人もいます。
独立して多くの顧問先をかかえて仕事をすれば、年収1000万円を超える人もいます。
最近では、労働・社会保険に関する労務相談から、会社への本格的な人事・賃金コンサルタント業務も増えています。
それ以外に見逃せないのが、部署を問わず過酷な労働環境や不当解雇、パワハラ・セクハラや職場でのいじめなどのハラスメントの対処ノウハウも身につくという点です。
私は、43歳の時に社会保険労務士の資格を取得しました。
現在も、その資格を使って仕事をしています。
社会保険労務士の資格に組み合わせる資格の有力候補がキャリアコンサルタントです。
キャリアコンサルタントは、会社内なら従業員のキャリア形成支援者という活躍の場があります。
他に、大学やハローワークでの就職、転職支援など、キャリア形成にまつわる専門家になれます。
職業人生50年という時代になった昨今では、40代、50代で受験する人も多くなっています。
学習時間は200時間と比較的短めです。
私は何度もチャレンジしましたが、ロールプレイと口述式で涙を飲みました。
年金アドバイザー2級資格は、社会保険労務士としての年金関連の法律の知識に加え、実践で活かす際に有用な資格です。
年金相談を受ける際の専門性が更に増し、「年金のプロ」としての強みを活かすことができます。
私は受験したことはないですが、いつかは受けてみたいと思っています。
現在、私は年金の申請業務を多数手掛けており、週に一度は年金事務所に行っています。
地域型年金委員に日本年金機構から委嘱を受けています。
FP2級は、金融系という意味では、年金アドバイザー2級と同様ですが、投資や相続などより幅広い分野をアドバイスすることができます。
社会保険労務士としての年金関連の法律などの知識の上に、幅広く老後の資産のことについてアドバイスすることができます。
私は、FP3級を取得後にFP2級を受験し合格しました。
勉強時間の目安は150~300時間ほどと言われています。
私も実務において、FP(ファイナンシャルプランナー)の知識を活かせる場もいくつか経験しています。
取得しておいて損はない資格の一つだと思います。
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文責 社会保険労務士 松井 宝史 2023.03.05
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