あと6か月で定年を迎える予定です。
60歳で定年退職をしようか、継続雇用で給与が下がるのは承知で65歳まで今の会社で働こうか、迷っています。
会社としては、このまま残って65歳まで働き、技術の継承をして欲しいようですが、今までの部下に使われるのも抵抗があります。
また、今の会社は自宅から遠く、通勤するのに1時間弱かかります。
60歳を過ぎたら、もっと近くの会社で働きたいという気持ちもあります。
60歳で定年退職した場合、転職は厳しいのでしょうか?
ご自宅から近くの会社で働きたいということですので、まずはリクルート社が運営する、地域密着の求人が多数掲載されている転職サイト【はたらいく】(PR)への登録をお勧めします。
電車通勤の方は満員電車、車通勤の方は渋滞と、通勤時間が長いとストレスも増幅します。
また、どうしても睡眠時間が減ってしまう傾向にあり、健康にも影響を与えます。
まずは【はたらいく】(PR)に登録し、あなたにとって苦でない通勤時間内にある会社の求人をピックアップしてみましょう。
そしてそれらの求人と、現在勤めている会社の継続雇用制度とを比べてみてください。
現在勤めている会社の継続雇用制度よりもあなたにとって条件が良いと感じられる求人がありましたら、履歴書などを作成して応募してみましょう。
そして内定が出ましたら、今いる会社の定年後の給料などと比較して、内定を承諾するかどうか考えましょう。
法改正により、求人に年齢制限をかけることは原則として禁止されています。
しかし実態として、60歳を超えた方を採用する会社が少ないのは確かです。
ですが少子化の影響により人材不足は今後ますます加速すると思われ、60歳を超えたシニアの方を採用する動きが高まりつつあります。
豊富な経験とスキルをもったシニア人材を、即戦力として求めている会社を探してみましょう。
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その中で気になる会社をチェックしてみましょう。
新しい会社に転職して働くメリットは、自分が選んだ好きな仕事ができることです。
また、今までの部下に使われることはなくなり、人間関係は新規に作っていくことになります。
今までのスキルが使える会社が見つかるのが一番ですが、心機一転、新しい職種にチャレンジすることもいいかもしれません。
今までと全く違った職種、職場で働くのは、最初は戸惑うことも多いかもしれませんが、周りの人とコミュニケーションを取っていけば、自然と職場に溶け込んでいけます。
新しい職場で新規に人間関係を作っていくのがうまい人は、転職しても大丈夫だと思います。
入社が決まったら、新入社員の気持ちで職場に溶け込んでいきましょう。
また、2021年4月の改正高年齢者雇用安定法により、70歳まで雇用する「努力義務」が定められました。
新しい会社で70歳まで働けるのであれば、第二の人生をそこで送るというのもいいでしょう。
現在の会社は約1時間の通勤時間が負担となっているようですから、この先10年間通い続けられそうかどうか考えて、あなたのご自宅からもっと距離の近い会社を探してみましょう。
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東京しごとセンター
厚生労働省による人材銀行という公的な職業斡旋機関が2016年に廃止となりました。
それに代わる組織として東京には、東京しごとセンターのシニアコーナーが設けられました。
東京しごとセンターは、JR飯田橋駅から徒歩7分又は水道橋駅から徒歩5分の場所にあります。
ハローワーク飯田橋の「シニアコーナー」で55歳以上の方を対象に、これまでの職業経験や経歴、希望に応じた仕事探しのアドバイスをする職業相談をおこなっています。
シニアコーナーのサービスの利用申し込みをすると、カウンセリングなどを受けることができます。
いままでのハローワークの職業相談のシニア専門部門という位置づけです。
きめ細やかにサポートしてくれるので、お近くの方はぜひ一度利用してみてください。
予約不要となっています。
キャリア人材バンク(専用窓口)
産業雇用安定センター(厚生労働省の関係団体です)のキャリア人材バンクでは、60歳から70歳までの方の仕事探しを無料で支援してくれています。
公的機関なので安心して利用することができます。
求人情報の提供や、履歴書や職務経歴書の作成アドバイスなどのサポートが受けられます。
全国で東京、愛知、大阪の3か所にあります。
キャリア人材バンク東京・立川
電話:042-512-9844
所在地:〒190-0012
東京都立川市曙町2-36-2
ファーレ立川センタースクエア7階キャリア人材バンクあいち
電話:052-583-8876
所在地:〒450-0003
愛知県名古屋市中村区名駅南2-14-19
住友生命名古屋ビル4階キャリア人材バンク大阪梅田
電話:06-6147-9213
所在地:〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田1-2-2
大阪駅前第2ビル2階
今までの職場に留まる
新しい職場で人間関係を作っていくことに不安が大きいという方は、今の会社の継続雇用制度を使って働き続けることを選んだ方がいいかもしれません。
継続雇用の場合は1年ごとの更新で契約をすることが多いので、60歳の定年で転職するのではなく、61歳、62歳などの契約更新時に転職を考えるということでもいいと思います。
まずは1年間継続雇用で働いてみて、部下に使われるのに抵抗がなければ、65歳まで働いてみましょう。
今までの部下に使われるのは抵抗があっても、新しい環境に飛び込んでいくことが苦手な方にとっては、今の会社の慣れ親しんだ環境で働く方が合っているかもしれません。
定年まであと6か月ということですので、転職活動を続けながら、いい会社が見つからなければ今の会社で継続雇用を受け入れてはいかがでしょうか。
65歳まであと5年6か月あります。
今後、法律が変わって継続雇用制度も、70歳までの雇用を「義務化」していくかもしれません。
厚生労働省は年金の支給開始年齢の引き上げを目論んでいますので、会社に対して法律で70歳までの雇用を義務化してくるだろうと私は思います。
あまり先のことを考えずに、現状に特に大きな不満がなければ、継続雇用制度にのっかって働いてみましょう。
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文責 社会保険労務士 松井 宝史 2023.02.13
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