適応障害で復職したが職場が嫌です_転職ナビ

質問:適応障害で復職しましたが、職場が嫌です

職場の人間関係でメンタルをやられてしまい、適応障害の診断がおりました。

現在現れている症状は、不安、ゆううつ感、思考力低下、身体のだるさなどです。

特に不安感が強く、些細なことも心配になってしまいます。

まだ何も起きてもいないのに、こんなことが起きたらどうしよう、あんなことが起きたらどうしよう、と心配で頭が埋め尽くされ、仕事も手に付きません。

注意力や集中力が低下したと、自分でも感じています。

また、まとまったことを考えられなくなり、判断することがうまくできません。

メンタルクリニックの先生が休職を勧めてくれたので、会社を休むことにしました。

「労務不能、3週間の安静加療を要する」という診断書を先生が書いてくれたので、会社に提出しました。

その間、健康保険の傷病手当金をもらっていました。

3か月間の休職期間を経て復職したのですが、仕事が手につきません。

また、上司との人間関係も悪く、ことあるごとに嫌味を言われます。

先日は上司に「こんなに仕事ができない状態なら、まだ休んでいた方がよかったんじゃないの?」と言われてしまいました。

小さなミスでも必要以上に厳しく叱責され、気持ちが折れそうになってしまいます。

このような状況で完全復帰を目指すのか、転職をするのか悩んでいます。

産業医も専属でいるわけではないので、相談もままならない状態です。

治療はまだ続いていますので、次回の診察の時には先生にも相談しようと思っています。

アドバイスを頂けないでしょうか。

 

回答:適応障害は職場環境が原因で起こっているので、周りの人間関係などの職場環境が変わらなければ復職は難しいと思います。

すぐにでも辞めてしまいたい気持ちになるかと思いますが、勢いに任せて退職するのはお勧めしません。

自己都合による退職ですと、3か月間待たないと失業手当が給付されません。

その間、収入がゼロになってしまい、経済的に苦しくなってしまいます。

可能でしたら、次のメンタルクリニックの受診日まで仕事を続け、次の受診日に、再び休職するかどうかを主治医の先生に相談してみましょう。

もし次の受診日までに朝起きるのが辛いとか、会社に出勤するのが辛いといった気持ちがあれば、会社を休みましょう。

それまでに会社の就業規則で休職期間を確認しておきましょう。

しっかり復職できない場合は、前回の休職期間からカウントとなる場合が多いので、気をつけましょう。

そしていつまで休職できるかをカレンダーなどに書いておきましょう。

メンタルクリニックの先生が休職を勧めてくれたら、また診断書を書いてもらって、会社に提出して休職をしてください。

そして、引き続き傷病手当金の申請をしていきましょう。

令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間は通算化されるようになりました。

支給期間中に途中で就労するなど、傷病手当金が支給されない期間がある場合には、支給開始日から起算して1年6か月を超えても、繰り越して支給可能となりました。

今後のことについては、焦らず、しばらく休職して気持ちが上向いてきてから考えましょう。

まずは適応障害から回復することが優先です。

無理は禁物です。

もう一度復職を目指すのであれば、時短勤務ができるかどうかを人事担当者に相談してみてください。

職場の異動や、場合によっては転勤も会社側に検討してもらいましょう。

適応障害は職場の環境が原因で起こるものなので、環境を変えてもらわなければ復職をしても再発してしまうのです。

時短勤務も異動も転勤もできないと言われたら、転職を考えていきましょう。

会社の対応を見て、自分を救ってくれそうにないと感じた場合は、これ以上今の会社に居てもあなたが辛くなるだけです。

同じ職場に戻っても、またメンタル不調になり、再び休職となるのが目に見えています。

何度も同じことの繰り返しになり、心がどんどん疲弊していく前に、転職の情報収集を始めていきましょう。

世の中に会社はたくさんあります。今の会社が全てではありません。

どんな職場にも合う人と合わない人がいます。

今の職場はあなたに合わなかったというだけで、あなたが劣っているとか駄目だということは決してありません。

きっとあなたに合った仕事や職場がありますから、自分自身を追い詰めないでください。

あなたの気持ちを、味方になってくれるご家族や仲のいいご友人に聞いてもらいましょう。

話を聞いてもらうと気持ちが楽になるでしょう。

適応障害は真面目で責任感の強い方ほどなりやすいと言われています。

自分だけで抱え込むと、辛い気持ちがどんどん膨らんでいってしまいます。

周りの人を頼ること、助けを求めることは全く悪いことではありません。

辛い気持ちでパンパンに膨らんでしまったあなたの心を、人に話を聞いてもらうことで空気を抜き、少しずつで結構ですから楽にしてあげてください。

 

適応障害は再発率が高い

適応障害になった人は、一度治ったようにみえても再び発症してしまうケースが少なくありません。

ポイントとなるのは復職後の環境です。

あなたにとって負担が軽くなるように仕事量や勤務時間などが配慮されていなければ、せっかく復職をしても再発してしまうのです。

また、復職した時に周りの人と同じペースで仕事ができないことに焦ってしまったり、あまり仕事ができなくて申し訳ないという気持ちになってしまい、再発することもあります。

このような気持ちになってしまったときは「病み上がりなのだからしばらくの間は仕方ない」と割り切れるといいですね。

いざとなれば、退職してゆっくりやっていきましょう。

そのくらいの気持ちでいきましょう。

人生は長いので、無理をして心や体を壊してしまっては元も子もありません。

適応障害が長引いてうつ病になってもいけないと思います。

あなたにとって働きやすい職場は、必ずどこかにあるはずです。

転職サイトで探してみて、こんな会社なら転職してもいいなと思う会社がありましたら、まずは情報収集をしてみましょう。

その求人情報の中の募集要項があなたに合っているか確認してみてください。

心がまだ完全に治っていないと思いますので、気持ちが上向くまでゆっくり時間をかけてやっていきましょう。

 

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転職サイトの登録は無料ですから、まだ心に少しの余裕が残されているうちに登録しておいてください。

あなたが希望する職種を登録すると、定期的に求人情報がメールに流れてきます。

いつでも登録できるから後でいいや、と思ってしまいがちですが、本当に追い込まれて心身が疲弊しきってしまうと、簡単に思えることもできなくなってしまいます。

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そしてあなたが今後やっていきたい職種で絞り込んで検索してみてください。

実際に転職するかどうかは別として、転職できそうな会社が見つかれば、心に余裕が出てきます。

「いざとなったら会社を辞めてもいいのだ」と思えたら、きっと心が落ち着くと思います。

今いる会社が全てではありません。世間には無数の会社があります。

あなたが気持ちよくのびのびと働ける職場は、どこかに必ずあります。

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文責 社会保険労務士 松井 宝史 2022.11.10

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