大学を卒業して入社した会社も3年目となった25歳の男性です。
2年目の配属で就いた職場の上司のパワハラがひどく、転職しようと思っています。
他の人がミスをしても叱責しないのに、私がミスをした場合には1時間でも2時間でもねちっこく叱責してきます。
明らかにパワハラだと思いますが、そのことを会社の上層部にも言えず、もんもんとしています。
職場の同僚も見て見ぬふりをして誰も助けてくれません。
最近、社内にパワハラの相談窓口が設置されましたが、相談に行って解決するとも思えません。
パワハラ上司から距離を取るために転職をしようと考えていますが、アドバイスを頂けますか?
残念ながら、パワハラをしてくる上司の気質というものは、そう簡単に変わるものではありません。
あなたのおっしゃる通り、パワハラ上司と距離をとるのが最善です。
今すぐ仕事を辞めて、転職活動に専念したいという気持ちになるかもしれません。
仕事を辞めれば転職活動に使える時間は増えますが、収入が途絶えてしまうため、内定がなかなかもらえないと焦ってきてしまいます。
焦るあまりに、条件があまりよくない会社に入社するようなことは避けたいですよね。
一度立ち止まって、あなたが今後どうしていけばいいのか考えてから動き出しましょう。
まずは会社の人事に職場の配置転換の相談をするのが一つの手です。
相談をする際にはパワハラの実態について、「いつ、どこで、誰から、どのような嫌がらせを受けたのか」ということをメモにまとめて持参しましょう。
メモを自分で見ながら話すか、うまく話すことができなければ担当者にメモを見せてもいいと思います。
手元にパワハラの証拠があれば相談時にぜひ持参しましょう。
録音データや、メールやLINEでの暴言の記録などがあると、人事も動かざるを得ない状況になります。
相談時に証拠を持参できるかどうかはかなり大きなポイントとなりますので、あなたの心身の状態によっては、少しでも構わないので証拠を手元に集めてから相談に行くのがいいかもしれません。
相談に行くのも気が重いと思いますが、とにかく動かないことには何も解決しません。
今のままではパワハラ行為によってあなたの心身は痛めつけられていく一方です。
苦しい毎日から抜け出すために、まずは勇気を出して相談に行きましょう。
人事からすぐに解決策が提案されたのであれば、まずはそれに従いましょう。
何の提案もなくパワハラに対処をしてくれない場合は、第三者機関に相談することを考えましょう。
会社の人事に相談しても何も対処してくれなかった場合は、第三者機関に相談しましょう。
労働局、労働基準監督署に設置されている「総合労働相談コーナー」、全国労働組合総連合(全労連)が運営する「労働相談ホットライン」などが無料で利用できます。
対面で相談したり電話で話すことが苦手だという方は、全労連のホームページにあるメールフォームからも相談することができるので利用してみましょう。
また、厚生労働省の委託事業である「労働条件相談ほっとライン」は、平日であれば夜10時まで、土日祝も朝9時から夜9時までフリーダイヤルで相談することができるので、終業後や休日に利用することができます。
第三者機関は、相談に乗って解決方法の提案をしてくれます。
第三者の介入が必要であると判断された場合には、労働局長による助言や指導、または紛争調整委員会によるあっせんをすすめられることもあります。
ただし、これらは法的な強制力をもつものではありません。
そのため、相談すれば必ず問題が解決するというわけではありません。
第三者機関に相談しても会社の対応が望めない場合は、転職の道を選ぶことをおすすめします。
あなたが会社にパワハラを訴え、第三者機関に相談してもなお会社が動いてくれない場合は、そのような会社にこれ以上残っていてもあなた自身が苦しむだけです。
すぐにでも転職活動の準備に取り掛かりましょう。
あなた自身を守るために大切なことは「パワハラ上司から距離をとる」ことです。
会社が対処してくれないのであれば、あなたが転職をして上司から離れるのが最善の選択となります。
ひどいパワハラを受けながらも、「自分が我慢すればいい」「まだ耐えられる」とひたすら我慢を続け、結果的に自死の道を選んでしまった方を知っています。
「転職する」という決断を下すのも勇気がいることと思います。
しかし今の苦しい毎日を変えるためには、何かしら行動を起こさなければなりません。
パワハラ上司からあなたを守ってくれなかった会社に未練などないはずです。
転職する決意が決まりましたら、すぐに転職活動の準備にとりかかりましょう。
転職活動の手順としましては、
①情報の収集
②仕事やスキルの棚卸・自己分析
③転職先の情報収集・転職エージェントの登録
④履歴書・職務経歴書の作成
⑤転職先の応募・面接・内定獲得
という流れで進めていきましょう。
まず最初に取り掛かるのが【DODA】(PR)などの転職サイトに登録して求人情報を集めることです。
詳しくは転職活動のスケジュールをご参照ください。
転職活動を始めたら、転職活動をしていることは誰にも話さないようにしてください。
たとえ仲の良い同僚であったとしても、話はどこから漏れるか分かりません。
あなたが転職を考えていることをパワハラ上司が知れば、あなたに残業を言いつけたり、有給休暇の取得を拒むなど、転職活動の邪魔をしてくる可能性があります。
在職中に次の会社の内定を獲得するのが理想的ですから、パワハラ上司から邪魔されることなく転職活動をできるよう、誰にも漏らさないようにしましょう。
もしもまた長時間の叱責をされたら、録音しておきましょう。立派な証拠になります。
最近はペン型のボイスレコーダーも販売されており、怪しまれることなく録音することができます。
転職活動を続けながら仕事をしていく中で、パワハラ上司の言動によって、もう限界だと感じることがあれば、もう我慢はせず、あなたの心の声に従ってください。
退職届を準備し、提出しましょう。
そして次の日から休みを取り、パワハラ上司と顔を合わせないようにしてください。
これ以上頑張ってしまったら、あなたが壊れてしまいます。
いつでも退職できるように、転職活動を開始したら自己分析もかねて、仕事の引継ぎ書類を作っておけるといいですね。
転職活動の準備と引継ぎの準備が一度で済むので一石二鳥です。
引継ぎをしっかりとしてから転職すれば、後任者から問い合わせのために何かと電話がかかってくる、などという事態を防ぐことができます。
次の会社の内定をもらう前に退職することになった場合は、転職エージェントサービスを利用して転職活動をスピードアップしていきましょう。