質問：パワハラを会社に訴えるべきか
会社に入って６か月経った頃から、上司による言葉のパワハラを受けるようになりました。
それまでは、仕事を覚えるのに一生懸命だったので、あまり周りのことが分からない状態でした。
最近では、少し仕事も慣れてきたので、周りのことが分かるようになりました。
どうも上司は私だけでなく職場の他の従業員にも同様のことをしており、本人はパワハラだとは思っていない様子です。
私もしばらくはパワハラだと気付くことができませんでしたが、同期で入った他部署の同僚にその話をしたら、それはれっきとしたパワハラだと言われました。
最近では、上司のパワハラはますますひどくなり、人格を否定するような言葉も出てくることがあり、他の同僚の前でひどい言葉を執拗に投げつけられます。
また、個人のスマホを勝手に触ったりするようにもなりました。
パワハラ発言をスマホで録音し、パワハラの証拠はだいぶ溜まっています。
パワハラを会社に訴えるべきかどうか迷っています。
今では会社に行くのも気が重くなってしまい、異動や転職も視野に入れています。
回答：２０２２年４月からパワハラ防止措置が全企業に義務化されました。
職場におけるパワハラは、職場において行われる
①優越的な関係を背景とした言動であって、
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③労働者の就業環境が害されるもの、
であり、①～③までの３つの要素を全て満たすものをいいます。
あなたの場合は、①～③まで全てに該当しますので、上司の言動は明らかなパワハラです。
まずは一度、あなたが受けたパワハラについて社内の相談窓口に相談してみることを提案いたします。
会社は相談窓口を設置し、それを労働者に周知し、相談窓口の担当者が相談内容や状況に応じ、適切に対応できるようにしなければならないことが法律で定められています。
あなた一人では心細いと思いますので、同じ職場にパワハラを受けた同僚の方がいましたら、その方と一緒に相談窓口に行ってみましょう。
同僚の方が相談に行くのをためらっている場合は無理強いするのはやめ、あなた一人で相談に行くか、保留にしましょう。
会社内の相談窓口がどこか分からない場合は、労働基準監督署や労働局にある「総合労働相談コーナー」で相談する方法もあります。
会社内のパワハラ相談窓口であなたの主張がうまく通り、解決するのが理想ではありますが、実際には相談してみないと分からない部分があります。
解決が長引いてしまったり、場合によっては相談窓口に行ったことで上司のパワハラがますます酷くなる場合もあるかもしれません。
そのために、職場に行きづらくなる可能性もありますので、「転職」という選択肢も考えた方がいいかと思います。
相談窓口に行く前に、【DODA】（PR）などの転職サイトに登録し、あなたの希望する業種、地域で検索し、求人情報を集めてみてください。
その中に応募してもよさそうな会社があれば、いざという時に応募していけるよう、メモを控えておきましょう。
ある程度、腹をくくってから相談窓口に行くようにすれば、気持ちも落ち着いて行動ができるようになります。
パワハラがあったことを証明できる証拠を集めておき、相談時に持っていきましょう。
パワハラが原因で、適応障害やうつ病などの精神疾患になってしまった方は、こちらのページをご参照ください。
適応障害やうつ病と診断されていなくても、気持ちが落ち込んだり、食欲不振、夜よく眠れなくなるといった状態であれば、黄色信号が灯ったと思ってください。
会社内の異動を願い出たりして、パワハラ上司から距離を取ることも有効な対策です。
体調が思わしくない時は、有給休暇があれば積極的に取って気分転換したりしてみましょう。
パワハラによるうつ病が労働基準監督署で認定されますと、その上司には会社内の就業規則で重い懲戒処分が下るはずです。
また、弁護士に依頼をすれば、民事上の賠償請求が会社とその上司に対してなされるはずです。
でもあなたにとって一番いいのは、気持ちよく働ける職場で仕事ができることだと思います。
☆相談窓口に行く前に求人情報を検索しておきましょう
☆転職サイトに未登録の方は業界大手で手厚いサポートが売りの【DODA】（PR）に登録必須です
☆あなたが気持ちよく働ける職場は必ずあります
パワハラを会社に訴えるべきかのまとめ
上司のパワハラを会社に訴えるかどうかは、とても迷うことと思います。
会社の相談窓口に訴えたことによって、上司のパワハラ行為がより酷くなるというケースもあります。
国の方は、パワハラはダメだ、相談窓口が設置されているからそこに相談すれば解決するよ、と言っています。
そうなるのが理想ではありますが、「転職」という選択肢も準備してから行動する方がいいと思います。
あなたが気持ちよく働ける職場を求めて、転職の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
一つの会社にしばられず、次の会社で新しい仕事にチャレンジすることも考えてみましょう。
次は人間関係が良く、ブラックではない会社で働きたいですよね。
口コミサイトを活用して、気になる求人を出している会社の評判を見てみましょう。
☆企業の口コミ、評判を知りたいときは【転職会議】（PR）です
☆年収、残業時間、有給消化率などを知ることができます
☆国内最大級３２万件以上の求人情報が掲載されています
ご相談は、下記バナーからお願いします。
文責 社会保険労務士 松井 宝史 2023.02.14
目次
当サイトはリンクフリーです。管理人の許可なく自由にリンクを張って頂いて問題ございません。
