ブラック企業ってどんな会社なの_転職ナビ

ブラック企業ってどんな会社なの?

近年、ブラック企業が社会問題となっています。

長時間労働やパワハラなどが横行する劣悪な職場環境により心身を壊してしまい、休職や退職を余儀なくされたり、悲しいことに自死を選んでしまう方もいらっしゃるのが現実です。
私は実務として、ブラック企業で長時間労働やパワハラにより脳・心臓疾患や精神疾患を発症した方の労災保険申請を手掛けています。

ホームページを見て相談される方や弁護士の先生からの紹介で相談される方がほとんどです。

そのような方のお話を伺う度に、このようなことになる前に手を打つことができていたら…と悔しい思いをします。

このような状況を打開する道の一つが「転職」です。

転職しようと思うだけでも心が軽くなり、次の行動へとつなげることができます。

先日、職業紹介責任者講習を受けてきました。

私は有料職業紹介事業者ではないので、あくまでも情報提供のみとなります。

ですが社会保険労務士という仕事柄、顧問先の会社に労務管理のアドバイスをしていますので、労働安全衛生法などは得意としています。

ブラックな職場で苦しみながら働いていらっしゃる方に、情報提供をしていきたいと思っています。

どうぞ最後まで読んでいただければ、幸いです。

 

ブラック企業とは

厚生労働省においては、ブラック企業について定義をしていません。

ですがブラック企業の一般的な特徴として、以下のようなことが挙げられます。

①労働者に対し極端な長時間労働や過酷なノルマを課す。

②賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い。

③このような状況下で労働者に対し過度な選別を行う。

上記のような特徴がある場合、ブラック企業であるといえます。

心身を壊してしまう前に転職し、また次の転職先はこのようなブラック企業ではない会社を選びたいものです。

この会社はブラック企業ではないかと察知した時点で転職を考えた方がよさそうです。

 

長時間労働について

ブラック企業の特徴の一つとして、長時間労働が挙げられます。
長時間労働とは文字通り、長い時間にわたって労働させられることです。
では具体的にどのくらいの時間働いたら長時間労働になるのでしょうか。

 労働時間の原則・・・1日8時間、1週間40時間以内
36協定の締結と届出がある場合・・・月45時間、年360時間以内
36協定の締結と届出があり、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合・・・年720時間、複数月平均80時間以内(休日労働を含む)、月100時間未満(休日労働を含む)

なお、月45時間を超えることができるのは、年間6カ月までとされています。

また、過労死ラインという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
長時間労働は様々な健康被害に結びつき、時には過労死をしてしまう場合もあります。
過労死となったとき、それが労働災害であると認定されるかどうかの基準として厚生労働省が定めているのが過労死ライン(労災認定基準)です。
この過労死ラインにおいて、労働時間は重要な要素となっており、具体的には以下のようになっています。

・発症前の1ヵ月間で、時間外労働が月100時間を超えている
・発症前の2~6か月間の時間外労働が月平均80時間を超えている

もしもあなたが月100時間以上の残業をさせられている場合、これは明らかに違法です。
月平均80時間ほどの残業をさせられている場合は、80時間を超える月がどのくらいあるのか記録を取りましょう。

80時間超が2か月以上続く場合や、残業が多い状態が改善されない場合は、外部の関係機関などに相談しましょう。

また、過労死ラインに達していなくてもこれに近い時間外労働があり、休日のない連続勤務や、勤務間インターバルが短い勤務などの負荷が認められた場合は、労災と認定されます。
勤務間インターバルとは、1日の勤務が終了してから翌日の出社までの時間をいいます。

平成31年4月1日施行の働き方改革関連法によって、終業時刻から次の始業時刻までの間に一定時間以上の休息時間を確保することが事業主の努力義務となりました(勤務間インターバル制度)。
厚生労働省は9~11時間の休息時間を推奨しています。

勤務間インターバルが短いと睡眠時間や余暇時間が減ってしまい、その状態が続くと心身の健康が蝕まれていきます。
また勤務間インターバルには通勤時間も含まれるため、長時間労働+通勤時間が長いという方は、十分な休息時間を確保することが難しくなってしまいます。

長時間労働は、毎日繰り返すうちにだんだんと疲労が蓄積されていきます。
持病のない健康な方であったとしても、疲労の蓄積により脳血管疾患、心疾患等を引き起こし、最悪の場合、過労死となってしまいます。
休むことが許されず働き続けた結果、うつ病になってしまうこともあります。
仕事をしていて身体が重いな、だるいなと感じた時は、どんな理由をつけてもいいので会社を休んでください。
会社を休んだ後は、転職を視野に入れてください。

少し休んだからまた頑張れそうだな、と思っても、無理は禁物です。

少しでも疲れが残っている場合は、もうすでに過重労働で心と身体が痛めつけられている状態です。

何よりも大切なのは、あなたの心身の健康です。

私どもの事務所で労災申請のお手伝いをさせて頂いた方の中には、脳出血で倒れてしまい、障害等級1級に認定されることとなってしまった方もいらっしゃいます。
重い障害が残ってしまうと、一生不自由な生活を送ることになります。
私が転職サイトを作ったのは、このような方が一人でも少なくなるようにという思いからです。

世の中には会社は星の数ほどあります。
あなたが充実した職業生活を送れる会社が必ずあるはずです。
今いる会社がすべてではありませんので、一度休んで今後どうするか考えてみましょう。

 

ブラック企業の入り口

Q:長時間労働できついです。転職活動をどう始めたらいいでしょうか。

 

転職サイトへの登録なんていつでもできる?

転職サイトを検索してみると、「たった1分で登録できます!」とか「登録はカンタン!」などと謳われています。
確かに心も体も健康なときであれば、簡単なことです。
ですが、長時間労働を続けていたらどうでしょうか。
深夜に仕事を終え、へとへとになって家に帰り、すぐにバタンキューだと思います。
ひどい場合は食事をとる気力も残されていないでしょう。
そして、翌朝も早く起きて会社へ出かけていく毎日となります。

そうなると心の余裕がなくなり、転職サイトを見る時間もなくなってしまいます。

そのような追い込まれた状況になってしまう前に【DODA】(PR)などの転職サイトに登録し、あなたにあった求人情報を集めておくだけでも心の余裕が出てきます。

通勤時間が長いせいでより一層、睡眠時間が少なくなってしまっているという方には、リクルートが運営する地域密着型の転職サイト【はたらいく】(PR)をお勧めします。

転職サイトに登録する際は、あなたの今までの職歴やどのような仕事をしてきたかという職務経歴を登録していきます。
また、今回あなたが希望する職種なども登録する必要があります。
そのようなことを整理して入力していくのも、時間と心の余裕が無いと難しくなってしまいます。

長時間労働が慣習化してしまう前に登録しておきましょう。

☆業界大手、手厚いサポートの【DODA】(PR)は登録必須です

☆通勤時間を短くしたい方は【はたらいく】(PR)に登録しましょう

☆あなたが気持ちよく働ける職場を探していきましょう

 

転職サイトの選び方

転職サイトの見方

Q:20歳代にお勧めの転職サイトはありますか?

 

パワハラについて

上司から蹴られる、書類で頭を叩かれる、暴言を吐かれる、必要以上に叱責される等のパワハラで悩まされている方も多いかと思います。
辛い思いをしていても、相手は上司ですし、言い返すことはなかなかできないと思います。
ではどう対応したらいいのかというと、パワハラの記録をとること、そして周囲に相談することです。
厚生労働省のホームページでも、そのことを推奨しています。

パワハラにお悩みの方は一度ご覧になってみてください。

あかるい職場応援団(厚生労働省サイト)

総合労働相談コーナー(厚生労働省)

パワハラをしてくる人の性質というものは変わりません。
ですからパワハラ上司からは距離をとるのがベストです。
部署異動を願い出るのも一つの方法ですが、パワハラが横行する会社というのは体質として、他部署でも同じようなことが行われている可能性もあります。
そのような場合の選択肢の一つが、転職です。

転職先が見つかってから退職するのがベストではありますが、気持ちが折れてしまいそうな状況であれば退職してから転職でも構いません。
パワハラを我慢して働き続けた結果、適応障害やうつ病になってしまったり、ストレスから身体を壊してしまうこともあります。
その場合、治療に長い時間を要することになります。
うつ病になってしまうと正常な判断ができなくなり、パワハラ上司から逃げることもできなくなってしまいます。
そうなる前に行動を起こし、自分の身を守りましょう。

退職したいと考えていることや転職のことを家族の人と話し合ってみてください。
なにかいい方法が見つかるかもしれません。

 

パワハラなんて無くなれ

職場でのいじめやパワハラ

パワハラ上司の攻撃対象になるな


パワハラ職場の場合、どのように対処していけばいいか

適応障害やうつ病で休んだ場合、健康保険の傷病手当金の申請をしていきます。

傷病手当金を適応障害でももらえますか?

上記のページをご参照ください。

会社の休職期間が満了してしまうと、退職となってしまいます。

退職してからの転職活動は、なかなか内定がもらえないと気持ちの余裕がなくなって来てしまい、精神的にとても厳しいです。

転職活動の際、応募先の会社の面接でブランク期間についての状況を聞かれます。

その質問に「適応障害で治療をしていました」と答えると、面接の担当者に対してネガティブな印象を与えてしまいかねません。

「うちの会社に入ってからも、また同じ状況になった時に休むのでは」と思われてしまいます。

 

一番いいのは、適応障害の初期の症状が出た時点で転職を考えることです

会社に向かうのが辛く憂鬱だと感じたタイミングで、転職サイトの登録をしましょう。
転職サイトに登録するだけでも心が落ち着くことがあります。

適応障害になる人の割合は女性に多いと言われています。

転職を目指す多くの女性が利用しているのは女性のための転職サイト『とらばーゆ』(PR)です。

リクルートが運営しているので安心して利用できますし、登録はもちろん無料です。

会社に行きたくないと感じた日は、無理をせず会社を休んでください。

そして自分の今までの仕事の振り返りをする時間を取って、職務経歴書を作ってみてください。

それから無料登録をしましょう。

☆多くの女性転職者が利用しているのは【とらばーゆ】(PR)

☆転職サイトに登録することによって心が落ち着きます

☆月・木曜日の週2回更新される求人情報があなたのもとにメールで送られてきます

 

意外と多くの求人情報があることに驚かされると思います。

転職に向けて何か行動を始めたという事実が、あなたの心を軽くしてくれます。

すでに適応障害になってしまい会社を休業している場合はどうするか

まずは適応障害の治療が第一優先です。

特に最初の1か月は、仕事のことや転職のことは考えてはいけません。

メンタルクリニックの主治医の先生の治療方針に従いましょう。

治療も進み、安定期、活動期になったら主治医の先生の許可をもらって転職活動をスタートさせましょう。

転職サイトに登録したからといって、すぐに行動に移す必要は全くありません。

メールで送られてくる求人情報を眺めているだけで十分です。

そして、主治医の先生から転職活動をしてもいいよと許可が出たら、いままで見ていて中で気になる求人に応募していきましょう。

できるだけ今までの仕事のスキルが活かせる職種を選んでいきましょう。

慣れた仕事、慣れた職種が一番です。

その方が選考を通り易く、また面接の時も受け答えがしやすいはずです。

☆「面接のノウハウを知りたい!」という方は【DODA】(PR)に登録しておきましょう

☆「模擬面接を受けたい!」という方は【パソナキャリア】 (PR)に登録し、面接対策をサポートしてもらいましょう

☆十分に練習、下準備をしてから面接に臨みましょう

 

うつ病で自死された方の労災保険申請

うつ病で自死された方の労災保険申請を一度だけさせていただいたことがあります。

だいぶ前の申請なので記憶があいまいな箇所があり、内容は正確ではないかもしれません。

また、事実のまま記載することもできませんので歪曲した部分があるかもしれませんが、パワハラ被害で自死を選んでしまう方を一人でも減らしたい気持ちで当時を振り返ってみます。

亡くなられた方は、上司のパワハラでうつ状態となり、メンタルクリニックを受診しました。

近くの病院では、職場にうつ病であることが分かってしまい不都合があるということで、ご自宅からかなり離れたメンタルクリニックを受診されました。

症状は一進一退でなかなか全快となりません。

そのような状態が続き、結局会社を退職されました。

退職した後も治療を続けながら、非常勤のような形で就労されていました。

そんなある日、自死をしてしまいました。

病院の治療もむなしく息を吹き返すことはありませんでした。

ご遺族の方から、労災保険の遺族補償一時金の申請依頼を承りました。

上司のパワハラの状況を説明できる証言を集めて申請をし、労働基準監督署の担当官のご尽力で労災認定へと結びつけることができました。

今まで、うつ病などの精神疾患の労災申請を何件か手掛けさせていただきました。

労災と認定されない場合の方が多く、いつも悔しい思いをさせられてきました。
なかなか労災認定とならないのは、証人や証拠不足によるものだと思っています。

労働基準監督署の担当官の調査も、会社側の抵抗にあうと、どうしても証拠をつかむことができません。

労災申請をしている被災労働者(うつ病などになった方)が訴えている事実を証明できる証人や証拠がどうしても集めることができないのです。

私のこのような経験から申し上げられることは、何よりも、あなたの心と体をご自身で守ってほしいということです。

そのためには、辛いと感じたら転職に向けて行動を開始することです。

会社を辞めることは「逃げ」ではありません。賢明な選択なのです。

休職中の転職活動のすすめ


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職場でのいじめやパワハラ

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文責 社会保険労務士 松井 宝史 2023.02.12

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